大 船 山(1786m)


2009年(平成21年)3月18日   晴れ   微風


今朝は6時に起床した。 もっと早く目覚めていたのだが、寒かったので6時になるまでシュラフの中から出なかった。

昨夜は夜半に寒く感じて何度も目覚めたのだが、ダウンジャケットを着るのが面倒くさくてシュラフの中で丸まってじっと我慢していた。

車の外に出てみると、窓ガラスや屋根に白く霜が降りていた。 男池駐車場の標高は850mあるので、やはり夜中はかなり冷え込むようである。

しかし昨夜車内が寒かった訳は、私が車の霜を拭いている時に分かった。 助手席の窓が少し開いていたのである。(クソー!、オバさんのバカタレが!!・・・怒)

トイレや洗顔を済ませて気分を替え(笑)、コーヒーを入れてパンとバナナで朝食にした。

コース概念図
(緑色の点線が歩いたコースで、黄色の矢印が順路)





 左写真が男池登山口だが、ここを出発した時刻はちょうど7時だった。


 『昨夜の内に1台位は来るだろう?』 との私達の予想に反して、男池駐車場にはこの時刻まで1台の車も来なかった。








誰も居ない静かな山道を、早朝の清々しい空気を吸いながら歩くのはとても気持ちが良かった。

そんな山道を少し歩くと、登山道脇には下のような 『バイケイソウ』 の瑞々しい若葉が沢山出ていた。

バイケイソウの群落
バイケイソウのUP




 歩き始めて25分ほどで 『かくし水』 と呼ばれる水場に着いた。



 写真はかくし水を汲むオバさんだが、今日のかくし水の水量は大変少なく、

 500ccのペットボトルを満タンにするのに数分掛かる程だった。












 かくし水を過ぎると、登山道は左写真のように樹の根の階段が多くなった。











 かくし水から30分ほど歩くと、湿気の多い広場で 『ソババッケ』 と呼ばれる場所に着いた。


 今日のソババッケは左写真のように水を多く含んでいて、かなりぬかるんでいた。


 私はこのぬかるみに片方の靴が半分ほど抜かって、片方の靴とズボンの裾が泥だらけになり、

 それを拭き取るのに苦労した。(クソー!)











 ソババッケを過ぎると、登山道には左写真のような大小の岩が多くなった。













 上写真のような所が多い登山道を35分ほど歩くと、左写真の分岐標識がある 『奥ゼリ』 と呼ばれる場所に着いた。



 コース概念図を見れば分かるように、この分岐からも 『大戸越=うとんごし』 に行ける。










 その後の登山道も左写真のような岩場が多かった。



 そして今の時期は周りの樹木に葉が無い為に索漠とした風景が多いが、

 もう1か月もすればこの黒岳周辺には目にも鮮やかな、新緑の景色が広がっていると思う。






『奥ゼリ』 から大小の岩の多い登山道を25分ほど進むと、下・左写真のような 『風穴』 と呼ばれる場所に着いた。

この場所には地下から冷気が吹き出している洞窟(風穴)があり、その入り口付近や内部には右写真のように雪が積もっていた。

風穴の分岐標識
風穴内部をを上から写す





 『風穴』 から5分ほど進むと、左写真のような分岐標識のある 『大船山分岐』 に着いた。



 私達はこの分岐から 『段原』 までのルートをまだ歩いた事が無かったので、今回歩いてみよう!と思ったのである。












 『大船山分岐』 からの道は暫くの間は割となだらかで、

 そして左写真のように登山道にも落ち葉が数cm積もっていたので、歩くとフワフワして気持ちが良かった。













 そのような登山道は段々急坂部分が多くなって来たが、

 『前セリ』 から登る 『大船山東尾根ルート』 ほどの険しさは無いように感じた。








  高塚山                  天狗岩
    ↓                     ↓






 そんな急坂部分の右側には左写真のような 『高塚山』 や 『天狗岩』 等が見えていた。















 そしてその付近では左写真のような 『イワカガミ』 の葉を多く見掛けた。














 左写真は急坂部分で小休止した時に写したものだが、

 このような木々の小枝の先にもしっかりと小さな芽が付いていて、じっと自分の出番を待っていた。








        大船山
          ↓




 『大船山分岐』 から1時間15分ほどで 『米窪東』 と呼ばれる 『米窪』 の東端に着いた。



 『米窪』 は 『大船山』 の北側にある古い噴火口跡で、(直径=500m、深さ=200m)あるとの事である。











 『米窪東』 から登山道は 『段原』 に向かって 『米窪』 の縁を反時計回りに歩いて行く。



 左写真はそんな登山道で見掛けた残雪である。













 左写真は 『米窪』 の縁を20分ほど歩いた所から、米窪の底を写したものである。









      大船山                段原
        ↓                   ↓

 左写真は上掲写真から更に5分ほど歩いた所で、前方の景色を写したものである。

 この付近一帯は写真のようにミヤマキリシマの大群生地で、国指定の天然記念物になっている。

 しかしこの付近のミヤマキリシマはあまりにも密生している為に、大きな枝も登山道側に沢山突き出していた。

 それで私達はこの付近を通過する時に、その大きな枝が何回も太もも当たり、何度も痛い目にあった。

 帰宅して風呂に入る時に太ももを見たら、何ヶ所も引っ掻き傷があり、薄く血が滲んでいた。(クソー!)

 オバさんも太ももに、何ヶ所も引っ掻き傷や黒血部分があると言っていた。(笑)








 左写真が 『大船山』 と 『北大船山』 の鞍部に当たる 『段原』 と呼ばれている場所である。



 『坊ガツル』 経由で 『大船山』 に登る場合も、この 『段原』 に登って来るのが一般ルートである。













 『段原』 から 『大船山』 への登山道は左写真のように大小の岩を登る所が多かった。









『段原』 から15分強で下写真の 『大船山山頂』 に着いた。 時刻はちょうど11時だったが、山頂には誰も居なかった。

山頂標識に取り付けてある温度計は右写真のように10度を指していたが、風は殆んど無く気持ちが良かった。

    硫黄山の噴煙     三俣山
       ↓          ↓
山頂の温度計


下写真はいずれも大船山の山頂部から写したものである。

写真には奇麗に写っていないが、『御池=おいけ』 周囲の岸辺には薄く氷が残っていた。

下・右写真は北北西方向の景色だが、この時に北大船山との鞍部にある 『段原』 に人が居るのが見えた。

掲載写真以外にも南方向の彼方には 『祖母山』 が、北東方向には 『由布岳』 が肉眼では薄く見えていたが、写真にはハッキリ写っていなかったので割愛した。

私達は周りの風景を眺めて写真に撮り、コーヒーを飲みながらこの山頂で20分ほど休憩した。

南東方向の眼下にある 『御池』

西方向の景色で
鳴子山、白口岳、久住山、中岳、星生山など
北大船山   平治岳          米窪の縁
  ↓      ↓               ↓

法華院温泉   三俣山           雨ヶ池
 ↓          ↓             ↓
 大船山の山頂で20分ほど休憩した後、上・右写真の 『北大船山』 に向かって歩き始めた。

 大船山からの下山中に先ほど 『段原』 に見えていた、3人(2人と単独)の登山者の方達とすれ違った。

 今日初めて会う人達で、その後は 『男池駐車場』 に戻るまで登山者に会う事は無かった。

 左写真は大船山山頂から下り始めて20分弱で着いた、『北大船山』 の山頂標識である。

 尚、標識の後方に見える草原が、芹洋子が唄う 『坊がつる賛歌』 でも有名な 『坊がつるキャンプ場』 である。

 その 『坊がつるキャンプ場』 には今日は珍しく一張りのテントも見えなかった。 時刻は11時40分だったが、

 この山頂部の岩に腰掛け、(パン・芋饅頭・ゆで卵)とコーヒーで20分ほど昼食休憩にした。



   大船山      段原      北大船山
     ↓         ↓         ↓




 左写真は 『北大船山』 から5分ほど歩いた所で後ろを振り返って写したものである。



 中央部の草原は 『米窪原』 と呼ばれている場所で、雨季には水溜りが出来る。







              大戸越    平治岳
                ↓      ↓



 左写真は上掲写真から5分ほど下りたところで、前方の景色を写したものだが、

 鞍部の少し禿げている所が 『大戸越』 である。


 登山道はミヤマキリシマや灌木の生い茂る、粘土質の急坂部分が多かった。







『北大船山』 の山頂から30分で下・左写真の 『大戸越=うとんごし』 に下りた。

下・左写真は今日の景色だが、中写真は去年の6月9日(ミヤマキリシマが満開の時期)に、ほぼ同じ位置から写した 『平治岳=ひいじだけ』 南斜面の景色である。

そして右写真は中写真と同じ日に、中写真と同じ南斜面の景色を、上から写したものである。

今日の、大戸越からの景色
2008年6月9日の、大戸越からの景色
中写真の山頂部から、大戸越を写した景色




 上掲の 『大戸越』 から 『男池』 方面に5分弱進むと、左写真のような分岐標識のある場所に出た。


 この分岐で右に進むと、往路時に通った 『ソババッケ』 と 『風穴』 のほぼ中間地点に当たる 『奥ゼリ』 分岐に出る。


 大分以前にそのコースを歩いた事があったが、かなり荒れていて苦労した事を思い出した。












 上掲の分岐からは粘土質の部分や、写真のような大小の岩のある、結構急坂の登山道を下りていった。













 上掲写真のような登山道を35分ほど歩くと、左写真の標識のある 『ソババッケ』 に着いた。



 私達は 『ソババッケ』 にある倒木に腰掛けて、お菓子とコーヒーで10分ほど休憩した。









 『かくし水』 から 『男池』 に下りる途中では、いよいよ今日のお目当てである 『ユキワリイチゲ』 の花を探す事にした。


 往路時に登山道脇で、幾つかの 『ユキワリイチゲ』 を見掛けていたが、

 早朝の為か?左写真のように花びらはまだ閉じていた。


 それで 『ユキワリイチゲ』 の群生地には、花びらの開いた午後から行く事にしていたのである。





『ユキワリイチゲ』 の群生地は案外簡単に見付ける事が出来た。

しかしそれは一ヶ所に群生して咲いているのでは無く、広い範囲内のあちらこちらに咲いていると言った感じだった。

しかし私達は 『ユキワリイチゲ』 とは初めての出合いだったので、30分近くもその付近を探索しながら写真撮影をしていた。

見掛けた 『ユキワリイチゲ』 の多くは下写真のように開いていたので、まもなく満開なのでは?と思った。

ユキワリイチゲの小群落
ユキワリイチゲの小群落
ユキワリイチゲのUP

ユキワリイチゲの場所で30分近く探索しても、まだ14時を少し過ぎた位の時刻だった。

まだ時間に余裕があったので、今度は他の場所で違う花を探して30分ほど?ウロウロした。

そうしたら、下の 『アズマイチゲ』 と 『ハルトラノオ』 の花を見付ける事が出来た。

『アズマイチゲ』 の花は2年前の 『奥多摩三山縦走』 時に一度見た事があったが、『ハルトラノオ』 は初めてだったので嬉しかった。

アズマイチゲ
ハルトラノオ




 左写真は 『日本名水百選』 に選ばれている 『男池』 の湧水源である。


 奥の濃い青色の部分等から毎分14トン、1日の湧水量は合計2万トンにも及び、水温は常時12.6度との事である。


 私は今晩の水割り用として500ccだけペットボトルに汲んで帰った。






男池駐車場に戻ると、私の車を含めて5台しか駐車していなかった。 今日は平日の為か?登山者は少なかったようである。


今日の山歩きをまとめると

         男池駐車場(7:00)〜25分〜かくし水(7:25)〜30分〜ソババッケ(7:55/8:00)〜30分〜奥ゼリ(8:30)〜25分〜風穴(8:55)〜

                        5分〜大船山分岐(9:00)〜1時間15分〜東米窪(10:15)〜30分〜段原(10:45)〜

                       15分〜大船山(11:00/11:20)〜20分〜北大船山((11:40/12:00)〜30分〜大戸越(12:30)〜

                        5分〜奥ゼリ分岐(12:35)〜35分〜ソババッケ(13:10/13:20)〜15分〜かくし水(13:35)〜

                       ユキワリイチゲ探索(30分位?)〜花探索と男池散策(45分位?)〜男池駐車場(14:50)で、万歩計は29721だった。



今日は 『ユキワリイチゲ』 の花が咲いているとの情報は無かったのだが、今回は私の花勘(山勘?)が見事に当たった。

このように現在私の 『第六感』 は大変冴えているようなので、近いうちに 『久留米競輪か佐賀競馬か福岡競艇に行こう!』 と思っているところです。(笑)

inserted by FC2 system