黒 髪 山(516m)


2009年(平成21年)3月1日   晴れ   中風





 今日は佐賀県にある 『黒髪山』 に登る事にした。

 そこに向かう途中、佐賀市の 『嘉瀬川』 付近では左写真のようなバルーンが数機飛んでいるのを見掛けた。

 この 『嘉瀬川』 では毎年11月上旬に 『国際バルーン大会』 が開かれるので、その練習をしているのだろう。

 尚、後方の山は 『天山=てんざん=1046m』 である。






 英山  前黒髪山  黒髪山     青螺山
  ↓      ↓    ↓        ↓

 『黒髪山』 は今回が3回目である。

 1回目は13年前に家族で 『竜門ダムキャンプ場』 に泊まり、翌日登った。

 2回目は4年前にオバさんと二人で 『竜門ダム』 から 『牧ノ山〜青螺山〜黒髪山』 と周回した。

 このように2回とも 『竜門ダム』 から登っているので、今回は竜門ダムとは違った 『年木谷登山口』 から、

 『年木谷〜英山〜前黒髪山〜黒髪山〜蛇焼山〜後黒髪山〜有明ダム〜年木谷』 と周回する事にした。

 左写真は有田町が近くなった所で、今日登る予定の山々が前方に見えて来たので写したものである。




 ガイド本では、『英山』 の登山口は上有田町にある国指定の天然記念物で、『有田の大イチョウ』 の近くとあった。


 それで上有田町に入ってからはその大木を目指して車を進めた。 


 左写真がその 『有田の大イチョウ=有田の大公孫樹』 である。


 この大木の前は十数台が駐車可能な広場で、その広場の横には 『泉山公民館』 もあった。


 近所の方にお尋ねすると、ここに駐車しても良いが少し上に登山口があり、そこに駐車出来ますよ!と教えてくれた。



 『有田の大イチョウ』 へ曲がる一つ手前の細い道を左折し、最後の民家から数百m行くと広くなった所があり、

 道はUターンするような形で右に曲がっている。


 左写真がその場所の景色で、左側の草地に4〜5台が駐車可能だが、そこには1台の車も無かった。


 自宅からここまでの距離は76kmで、1時間50分の所要時間だった。


 急いで身支度をし、ここを出発した時刻は9時半だった。




コース概念図
(緑の点線が歩いたコースで、黄色の矢印が順路)


 二つ前の駐車地写真で、直進した道を少し進むと、観音堂に登る石段が現れる。


 『年木谷登山口』 はその石段手前の右側にあった。


 最近はこの登山口から登る人は少ないとの事で、その入口は草に覆われて目立たなかった。


 そしてその入口を示す案内板は風で地面に落ちていた。


 左写真は撮影の為に私が案内板を拾って、小さなケルンに立て掛けたものである。







 入口は良く分からなかったが、山中に入ると登山道には小さなケルンもあり迷うような所は無かった。


 登山道は左写真のように、落ち葉がかなり積もった溝のような所を登って行くが、結構急坂が多かった。














 登り始めて20分弱で、左写真のような標識が現れた。









そこから10分ほど進むと、下・左写真のように仰角70度位?で、高さが30m近い?岩壁が現れた。

その岩壁にはステップが切ってあり、また所々にはロープも張ってあった。

右写真はその岩壁をロープに掴まりながら登って来るオバさんである。

オバさんはオードリーヘップバーンの様に痩せているが、腕相撲は私と良い勝負する位の腕力の持ち主で(だから怖いのです!・・・笑)、こんな岸壁等は簡単に登って来る。



そしてオバさんは私と違って高い所は平気で、また若い頃からジェットコースター等のスピードやスリルのある遊具が大好きである。

たとえば高さが百m以上の谷間に架かっている石橋の上で手を広げてみたり(新館の『心に残る風景』中、長岩屋山や中山仙境の無明橋上での写真をご覧下さい)、

私には怖くてとても出来ない事を平気でする。(もしかしたらオバさんは野蛮人なのでは?と、時々思ったりする・・・笑)


眼前に現れた岩壁
左の岩壁を登って来るオバさん


 上掲写真より規模の小さい岩場は、その後にも数ヶ所出て来たが、中にはロープの無い岩場もあった。


 今日は天気が良いので岩場は乾いていたし、また今回は登る時だけに岩場を使用した。


 しかしこの岩場を下りる時に使用して、その岩場が濡れている場合は、大変危険で凄く怖いだろうなー!と思った。


 そんな所を暫く登ると左写真のような分岐標識が現れた。


 私達はまず右方向の英岩(=英山)に行く事にした。






 上掲の分岐から右に数十m進むと、左側に岩場がある。


 その岩場に登ると、頂上に左写真のような石碑が建っている。


 しかし、そこが英山の山頂ではない。






上の岩場を通り越して暫く下りると、下・左写真のような大きな岩場の上に出る。

英山の山頂はその岩場の先端に、小さな棒のような物が見える所である。

『英山(英岩)=はなぶさやま=350m』 は標高こそ無いが、周りが切り立った岩壁なので実際の標高以上に高度感がある。

見晴らしは大変良く、私達はこの岩場に腰掛け、周りの景色を眺めながら行動食を食べたりして10分ほど休憩した。

眼下には山内町・有田町・西有田町の市街地等が、南方向の彼方には 『虚空蔵山=こくぞうさん=609m』 等の山が見えていた。


英山の山頂手前の岩場
英山の山頂にある小さな鳥居
英山の山頂にある石碑



 英山の山頂で休憩した後は再び前掲の分岐標識まで戻り、今度は前黒髪方向に歩き始めた。

 分岐標識から20分ほど歩くと、左写真の 『前黒髪山(別の山名は本城山)=483m』 の山頂標識が突然現れた。

 その付近は割となだらかな所で、そんな所を歩いていると登山道上に突然この山頂標識が現れたので、

 最初は 『誰かが悪戯で山頂標識をこの場所に持って来たのでは?』 と思った。

 しかし、その山頂標識の前には写真のような三角点もあったので、前黒髪山の山頂に間違いないのだと思う。

 尚、周りは写真のように樹木に囲まれていて展望は無かった。




 蛇焼山  黒髪山
  ↓      ↓

 前黒髪山の山頂からほんの数分進んだら、良く整備された広い登山道に出た。


 左写真はその広い登山道を下りる時に前方の景色を写したものである。


 尚、黒髪山の後方に見える山は 『青螺山=さいらさん=618m』 である。


 それから2つ下の分岐標識写真は、この写真で 『蛇焼山〜黒髪山』 間の鞍部付近にある。








 上掲写真から一度鞍部に下りて登り返していると、途中に左写真のような分岐標識があった。


 標識にあるように 『西京密寺=さいきょうみつじ』 はここから150mの所に有るようだ。


 私達は西京密寺には行った事は無いがその寺まで車で行け、そこから黒髪山(天道岩)に登る道も有るようである。












 上の分岐標識から10分ほど登ると、左写真のような分岐標識が現れた。













 そこから数分で黒髪山の山頂に登る鎖場に着いたが、その鎖場では続々と外国人が下りて来ていた。


 それで私達は下りて来る人が途切れるのを、鎖場の下で待つ事にした。









 私達と同様に鎖場の下で待っている外国人がいた。

 山頂から下りて来た外国人が、下で待っているその外国人と談笑したので仲間だと分かった。

 それでオバさんと二人でその外国人に尋ねてみると、この人達は2日前(2月27日)に佐世保港に

 入港したばかりの米原子力空母ステニス(乗員約5000人)の乗組員である事が分かった。

 今日は休日との事で福岡や熊本等、九州各地に観光に行くグループや、この黒髪山登山グループ等、

 幾つかの希望グループに別れて行動しているとの事だった。




山頂から下りて来る人達が途絶えたので、私達は下で待っている乗組員と一緒に山頂に登った。

下・左写真は山頂部の岩の上で座禅の恰好をして記念撮影する乗組員で、その左側に写っているのが 『黒髪山=516m』 の山頂標識である。

下・右写真の女性達は上掲写真にも写っている女性であるが、特に白シャツの女性は体格が良かった。

その女性は身長が180cm位?あり、体重も相当ありそうであった。

その女性を後ろから見ると、尻もまた巨大だった。

私はそのデカイ尻を後ろから眺めながら 『こんな巨大な尻を持った女性のいる国と戦っても、日本はとても勝てないよなー!?』 と思ったりした。(笑)

乗組員は山頂からの景色を見ながら 『ビューティフル!』 を連発していたが、山頂部の方々で記念撮影や風景写真を撮ったら下りていった。


座禅の格好をして記念撮影する乗組員
天道岩の上で記念撮影する女性乗組員


外国人が全員下りてしまうと、山頂部には10人近くの日本人登山者だけが残った。

時刻は12時近くだったので、皆さんは昼食中だった。 私達もこの山頂で昼食を食べる事にした。

下写真はいずれも黒髪山の山頂部で写したものだが、この山頂部からは360度の展望で今日は割と見晴らしも良かった。


南方向の景色で
前黒髪山     英山     .
↓        ↓    .

南西方向の景色で、眼下に有田ダム


天道岩から北方向の青螺山を見るオバさん




 私達は黒髪山の山頂で1時間近く昼食休憩をしたので、『後黒髪山』 経由で有田ダムに下りる事にした。


 黒髪山山頂から下り始めて5分強で左写真のような 『蛇焼山=へびやきやま=505m』 の山頂標識が現れた。


 この山頂標識と三角点は登山道の直ぐ横にあり、私達は写真を1枚撮っただけで通過した。


 尚、この山頂部は写真のように樹木で囲まれていて展望は無い。








 『蛇焼山』 から10分強下ると、蛇焼山と後黒髪山の鞍部に当たる 『後の平』 に着いた。


 以前オバさんと二人で登った時に、この場所から竜門ダムに下りた事があった。


 今回はここから後黒髪山に登り、有田ダムに下りる予定である。









 『後の平』 から10分ほど登ると、左写真のような 『後黒髪山=うしろくろかみやま=465m』 に着いた。


 山頂標識は小さな園芸用名札のような物?で、写真のように山名も消え掛かっていた。


 尚、この山頂も樹木で囲まれていて展望は全く無かった。







 『後黒髪山』 の山頂部に有田ダムに下りる標識があったので、その方向に下りて行ったがそれからが大変だった。


 『後黒髪山』 から有田ダムに下りる人は少ないようで?踏み跡は殆んど無く、

 所々にある左写真のようなビニールテープだけが頼りだった。


 私達は途中で2〜3度、そのビニールテープを探してウロウロする事があった。

 そしてこの道は急坂部分が多く、私達は幹や枝を掴んだり、枝にぶら下がりながら下りる事もあった。





                ひと
 この道は、悪く言えば 『他人(特に初心者)には薦められない不明瞭な道』で、

 良く言えば 『スリルと面白味の有るアドベンチャーコース』 である。(笑)


 そんな道?を約40分下りると、左写真のような建物と岩壁に数体の仏様が祀ってある場所に出た。


 建物には 『永尾観音堂』 との表札があった。





           天道岩(黒髪山山頂)
             ↓

 『永尾観音堂』 からは石段があり、そこを10分ほど下りると有田ダムの 『マイセンの森』 に出た。

 その後は有田ダム湖沿いの道を歩いて行った。


 前掲の黒髪山頂の写真に有田ダムに架かる橋が写っているが、左写真はその橋上から天道岩を写したものである。


 私達は予定時間内に有田ダムまで下りて来たので少し安心し、ダム湖の湖畔にある東屋に腰掛けてコーヒーを

 飲んだりして暫く休憩した。




その後はダム湖から流れる川沿いの道を下り、上有田町の商店街の中を歩いて行った。

その上有田町の商店街には陶磁器のお店が多く、店頭には下写真のような 『ひな飾り』 が多かった。


磁器で出来た、ひな人形
磁器で出来た、ひな人形


今日の山歩きをまとめると

    年木谷登山口(9:30)〜50分〜英山分岐(10:20)〜10分〜英山(10:30/10:40)〜25分〜前黒髪山(11:05)〜40分〜黒髪山(11:45/12:40)〜

                    5分〜蛇焼山(12:45)〜10分〜後ノ平(12:55)〜10分〜後黒髪山(13:05)〜 40分〜永尾観音堂(13:45)〜

                   10分〜有明ダム((13:55)〜1時間15分〜年木谷登山口(15:10)で、万歩計は20314だった。



この山行記を書いている今日は3月3日のひな祭りの日なので、今夜は私達も上掲写真の 『お内裏様』 と 『おひな様』 の様に着飾って酒を飲もうと思っているところです。(笑)

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