黒岳(高塚山=1587m)


2005年4月29日  快晴  微風



今日は九重連山の中にある 『黒岳』 に登る事にした。

『黒岳』 は九重連山の東端にある。 しかし単独で 『黒岳』 と称する山がある訳ではなく、その東端一帯に有る 『前岳=1334m』、『天狗岩=1556m』、

『高塚山=1587m』 等の山群を総称して 『黒岳』 と言っているのであり、『黒岳』 の最高峰が 『高塚山』 である。

私は九重連山の中では自然一杯のこの『黒岳』が一番好きである。

尚、この 『黒岳』 は 『日本自然百選』 にも選出されている。



自宅から 『黒岳』 の登山口まで約2時間半掛かり、登山口から 『高塚山』 までの往復時間が6時間位掛かるので、そう簡単には日帰りで行けないのである。

それで今朝は何時もよりかなり早起きして出発した。

今日はゴールデンウイークの初日であり、ある程度の交通渋滞を予想していたのだが、予想に反して道路は空いていた。

    飯田高原から見た三俣山と久住山





 空いた道を快調に飛ばしながら筋湯温泉を過ぎ、写真の様に九重の山容が快晴の空の下に見えて来ると、

 開放した窓から入る高原の空気が大変心地良く、登山前から早や気分は爽快である。








そして 『黒岳』 への一番ポピュラーな登山口である 『男池』 に、予想時間の範囲内に着いたが、今日は 『黒岳』 の山開き日である。

その山開きがそこから4km位先の 『じろそ村キャンプ場』 で行われる事を知っていたので、そこに向かう。

九州の山開きは、日本一早い(3月第1日曜日実施)と言われている、『諸塚山の山開き』 を初めとして順次、各地の山で行われるが

ゴールデンウイークがピークで、その中でも今日(4月29日)が一番多いようである。 これは 『シャクナゲ』 の開花時期とも重なるからだろう。



今日山開きをする山は、私が調べた限りでは私のHPの 『九州 山開き情報』 で紹介しているように、『傾山、夏木山、尾鈴山、鹿嵐山、釈迦連峰、黒岳』 となっていた。

家から近い勢も有り、『釈迦連峰』 の山開きには子供を連れて3回程行っているが、その日の山開きには 『釈迦連峰』 以外の山に行った事が無い。

『黒岳山開き会場』 には下写真のように既に沢山の車と数百人の人達が集まっていて、屋台も10軒以上出店していた。

山開き会場の駐車場
山開き会場の様子

受付帳へ記入してプログラムを貰う。 参考までに、『第26回 黒岳山開きとシャクナゲ祭り』 のプログラムを紹介しておこう。

   10:00 〜 10:30   神事、開会式

   10:30 〜 10:40   餅まき

   10:00 〜 12:00   お楽しみ抽選会(抽選で300名にシャクナゲの苗=12:00頃当選者の発表)

   10:40 〜 15:00   シャクナゲ観賞登山=前岳(1334m)登山、参加自由、自然公園指導員の案内、参加者に記念品(今年はバンダナ)贈呈

   10:40 〜 12:00   自然観察トレッキング=黒岳山麓、参加自由、自然観察指導員の案内、参加者に記念品贈呈

   10:40 〜 15:00   子ども神楽大会(阿蘇野小学校、庄内子供神楽、白家今市子供神楽、西寒多子ども神楽、湯平子供神楽)



私は 『高塚山』 へ登るのかと思っていたが、その途中にある 『前岳』 までの登山だった。

そして登山開始までに、まだ1時間以上待たなくてはいけなかった。

『前岳』 を経由して 『高塚山』 への登山は時間が掛かり過ぎる(往復7〜8時間位)ので、私達は山開きへの参加を諦め 『男池』 から 『風穴』 経由で 『高塚山』 に登る事に変更した。

それで急きょ 『男池』 の駐車場に向けて出発した。

『男池』 の下段の駐車場は下・左写真のように既に満車で、上段の駐車場に車を入れる。

駐車場横の草地には下・右写真のように 『タンポポ』 の花と綿毛が満開で、少し強い風が吹くと綿毛が次々に風に乗って飛んで行くのを久しぶりに見た。

男池の駐車場
タンポポの綿毛と花


身支度をし、車から歩き始めたのが10時5分。 駐車場前にある入り口で1人100円の清掃協力金を払って入山し、登山届けに記入する。

男池の黒岳登山口
黒岳原生林・説明版


入り口の直ぐ先に下・左写真のような温度計があるが、温度計の針は25度を指していた。

そして下・右写真のようにアカシデ、イタヤカエデ、イヌガヤ、カシカエデ、コナラ、シラキ、・・・等、見渡す限り新緑の中を登山道はうねりながら続く。

そんな原生林の中には小鳥のさえずりが絶えず聞こえていて、時々遠くからフクロウかミミズクの低い鳴き声も聞こえて来る。



そんな明るい原生林の中を歩いていると、時折新緑の小枝をそよがせながら木々の間をサーッと抜けて来る緑風がとても気持ち良く、

出来立てで飛び切り新鮮な酸素とフィトンチッドを胸一杯に吸い込みながら歩いて行く。

これで私はまた、5〜6歳は若返っただろう! 計算上は40代になる。(この部分は、ン?・・・等と余り深く考えないで、サラリと読み流して下さい!)

100円の協力金だけでこんなに爽快な気分になり、ここまで歩いて来ただけでも十分元を取ったように思え、とても得した気分にもなる。

入り口の直ぐ先に有る温度計
見渡す限り、新緑の原生林


  歩き始めて30分程の所にある、かくし水


 そんなゆるやかな登山道を30分ほど歩くと、写真の 『かくし水』 に着く。 

 この 『かくし水』 までは登山には関係無く、散策、森林浴、水汲み、写真撮影、野鳥観察等の目的で歩いて来る人達も結構多い。


 『かくし水』 を飲んでみたが1分とは手を浸けておく事が出来ない程の冷たさで、凄く美味しい。 

 地下の冷気で冷やされた水が湧き出ているのだろう。






そして登山道の直ぐ横には、下・左写真のような 『ヤブレガサ』 や、右写真の様な 『バイケイソウ』 の群生が、山頂近くまでずっと続いている。

凄い群生である。 それらは今まで見た限りでは、『ヤブレガサ』 の群落地と、『バイケイソウ』 の群落地は、直ぐ近くでもハッキリ分かれている。

ヤブレガサの群落地
バイケイソウの群落地


 ヤブレガサとバイケイソウが共存していた場所
 しかし、1ヶ所だけ写真のように両方が共存している場所があった。(他にも有るかも知れないが?)

 だが、今までの登山道を歩いて来て分かったように、この両者は同じ場所では共存できない筈である。

 目の前の地表の光景は、私達には一見平和で仲良く共存しているように見えるが、

 そこの地下では私のHPの 『我楽苦多雑記帳』 の 『植木鉢の中の苔達』 で書いている様な壮絶な戦いが、

 恐らく昼夜を問わず行われいる筈である。(仲良くすれば良いのに!)

 この場所を覚えていて今度訪れた時にどちらが勝ったか、確かめたい気持ちになる。

 (しかしこの山行記を書いている時点で、既にその場所は忘れている・・・涙)



『かくし水』 を過ぎると急坂が多くなり、登山道は下・左写真のような樹の根の階段が多くなる。

しかしそんな樹の根の階段状の所々には、右写真のような 『スミレ』 の群生地が有り、心を和ませてくれる。

そのスミレを踏まないように遠回りして歩く。

樹の根の階段
スミレの群生地


『かくし水』 から30分ほど歩くと 『ソババッケ』 と呼ばれる場所に着いた。

数組の人達が倒木に腰掛けたりして休憩していた。

『ソババッケ』 は下・左写真のように盆地状になった湿地で、ここには右写真のような平治岳への分岐もある。

ずっと以前に子供と一緒に初めて 『高塚山』 に登った時には、写真のように立派な標識等は無く、小さな標識が草むらの中に隠れていて分からず、

偶然に目に付いた踏み跡に入り込み、間違って『平治岳』への道を進んだ事があった。

そして大戸越の少し手前の分岐まで行ってから、そこの標識で初めて間違いに気付き、そこから酷い悪路を随分時間を掛け、三角形の2辺を歩いた感じで

正常な道に戻った苦い思い出がある。

ソババッケの風景
ソババッケにある標識


     岩の登山道とシャクナゲの木




 『ソババッケ』 を過ぎると、今度は写真のように岩だらけの登山道が多くなる。


 そして 『シャクナゲ』 の樹が多く見受けられるようになるが、『シャクナゲ』 の花はまだ全く見る事は出来ない。








小鳥のさえずりは歩き始めてからずーっと原生林の中から聞こえていたが、中々その小鳥達の姿を見る事は出来なかった。

しかし、ある場所で4〜5m先の登山道に小鳥が降りて何かを食べているところに出くわした。

 なんとか写っていた 『チョットコイ』 と鳴く小鳥


 千載一遇のチャンスと写真を撮ろうと構えるが、小鳥はすかさず写真のように樹の上に逃げた。

 色は白と黒?の2色で、大きさはスズメより小さい。

 そして、その鳥がその辺りを飛び移りながら鳴く声を聴いて、私は驚いた。

 その小鳥は 『チョットコイ、チョットコイ』 と鳴くではないか!

 その様な鳴き声の鳥は 『コジュウケイ』 とばかり思っていたので驚いたのである。





帰宅後に持っている鳥類図鑑やインターネットで調べてみた。

外観や大きさは 『ハシブトガラ』 や 『コガラ』 に良く似ているが、鳴き声が図鑑等の説明と違うので、今のところ何と言う名前の小鳥か分からない。

しかし、『チョットコイ、チョットコイ』 としきりに鳴くので、私に何か用事があるのかと思い、親切にその近くまで行ってやるが直ぐ逃げるのである。

そんな事ならば、そんな鳴き声で鳴くな!! と言ってやりたい。(怒!)

それで少し腹が立ったので、『オマエガコイ、お前が来い』 と言ってやったが、人間の言葉が理解出来ないらしく、近くに飛んで来てはくれなかった。(また怒!)

       鳥の羽根の散乱状態



 そんな所から少し歩いた登山道で、写真のように鳥の羽が散乱している場所があった。 

 散乱している鳥の羽根の長さは15cm弱で、色は綺麗ではなく、灰色と焦げ茶と濃い緑が混じっていた。

 こんな清々しい所でも弱肉強食は行われているのだ。

 しかし、動物達も何かを食べない事には生きては行けず、仕方の無い事である。






      平治岳・大戸越への分岐



 『ソババッケ』 から30分程?歩くと、『奥ゼリ』 と呼ばれる写真のような分岐標識の有る場所に着いた。

 以前、先程の 『ソババッケ』 で道を間違えて大戸越の少し手前まで行き、

 三角形の2辺を歩いてこの場所に辿り着き、ホッとした所である。








   木々の間から見える風穴からの稜線




 そこを少し過ぎると、写真のように 『風穴』 以降にある急勾配のガレ場が続く稜線が、木々の間から見えて来る。


 休憩場所である 『風穴』 は、もう近い。








『ソババッケ』 から約1時間で 『風穴』 に着いた。

『男池登山口』 から 『高塚山山頂』 までの登山行程は、大きく3つの行程に分ける事が出来ると思う。

第1行程が 『男池登山口』 から 『ソババッケ』 まで、第2行程が 『ソババッケ』 から 『風穴』 まで、第3行程が 『風穴』 から 『高塚山山頂』 までである。

所要時間は其々1時間位である。

そして各行程の大体の中間点が 『かくし水』、『奥ゼリ』、『天狗別れ』 になると思う。



ところで 『風穴』 とは地下の大きな岩の隙間に冷気が溜まり、その冷気が地表に噴出している穴の事である。

『風穴』 の上から下を除くと冷気が絶えず地下から吹き上げており、吐く息が真冬の様に白くなる程の冷気で火照った身体を冷やしてくれ、とても気持ちが良い。

中を覗くと、入り口の直ぐ下から数十cmの厚さの雪がガチガチに固まっていた。

入り口の横には誰かがこの中に入って取って来たらしく、30cm程のつららが数本置いてあった。

この 『風穴』 は 『黒岳』 と 『大船山』 との鞍部にあるが、その付近一帯で20人程の団体や数組の人達が休憩していた。

私達も10分ほど休憩する。

風穴の入り口部分
風穴の内部


       風穴からの登山道風景




 『風穴』 からはガレ場の急坂になり、数ヶ所に写真のようなロープが張ってある。


 大きな岩が有る所は良いが、小さな石コロだけの急坂は足が滑って非常に登り辛い。








1番膨らんでいた石楠花の蕾(後ろは高塚山)

 しかし、『風穴』 で先に登って行った20人程の団体に途中で追い着いてしまった。

 急坂の連続の為、その人達を追い抜く事が出来ない。

 仕方なく、間隔を空ける為に途中で休憩する事にした。

 そんな休憩中に近くにあったシャクナゲの中で1番つぼみが膨らんでいたのが左写真である。

 今年は例年になく3月に入ってからも大寒波が来た為か、桜と同様にシャクナゲの開花も随分遅れているようである。

 黒岳山開きの、前岳シャクナゲ観賞登山も余り変わらない様な開花状況だったのではないか?と思う。




私達はその様に途中で休憩したにも拘わらず、また先程の団体に追い着いてしまった。

最後尾のサブリーダーと思しき人と登りながら話しをしてみる。

その団体は福岡市から来た登山ツアーの方達で、総勢20数名との事だった。

追い越しても良いですよ!と、途中で言ってくれたが私達は 『高塚山』 に登ったら直ぐに降りて 『天狗岩』 に登る予定であり、

追い越すと下りに擦れ違う事になるので、その団体の最後尾に付いて一緒に登る事にした。



しかし、その団体と一緒に登ると都合の良い事もあった。

下りて来る人達は少人数なので、その団体が通り過ぎるまでその人達は道を空けて待っていてくれるのである。

それで、私達もその団体の一員の振りをしてスムーズに通り過ぎる事が出来るのである。(勿論、感謝の挨拶はするが)

山頂が近くなると数十人の人達が木陰で昼食中だったが、狭い山頂部には既に数十人の人達がいて、今度の団体が到着すると超満員状態になった。

        高塚山の頂上標識




 それで私達は写真の山頂標識を1枚撮ると直ぐに下りる事にした。


 私達は山頂部には1分も留まっていなかったと思う。








         天狗岩への分岐







 写真の 『天狗別れ』 まで下り、ここから 『天狗岩』 を目指す。








『天狗岩』 とは、『高塚山』 から数百m離れた所にあり、下写真の様に樹木は殆んど無く岩ばかりの所で、そこに行く人は余りいない。

私達も初めて登る。

上写真の 『天狗別れ』 から一度下り、鞍部から岩場の登りに掛かる所の樹の枝にザックとストックをぶら提げ、空身で行く事にした。

と言うのも、昼食は 『天狗岩』 の山頂では無く、鞍部の木陰で食べる積もりだったからと、また岩をよじ登るのに両手が必要と思ったからである。

岩場は思った通りかなりの急勾配で、両手で岩を掴んで登るような所も数ヶ所あり、スリルが有った。

               緑色の物
                   ↓


 それから 『高塚山』 より下りる時から、写真の様に山頂の少し右側にある緑色の物が気になっていたが、

 山頂に登ってやっとその正体が分かった。

 それは1人用の小さなタープで、その下で一人の若い男性が休んでいた。

 話をすると、朝6時から山に登り始め、山頂で酒を飲みながら食事をした後、暫らくタープの下で寝ていたそうである。

 とても羨ましく思う。(私も若くて独身なら、そうしたい!)





 天狗岩の山頂(後方の山は高塚山と平治岳)



 『高塚山』 の山頂から30分位で 『天狗岩』 の山頂に着いた。

 山頂には誰もいなかった。

 『天狗岩』 山頂の岩には写真のように岩にペンキで標高等が書いてある。

 岩の下は絶壁で下を覗くと気持ちが悪い。






     彼方に薄く見えていた由布岳




 山頂からの展望は大変良く、東北方向の彼方には写真のように、薄く 『由布岳』 や 『鶴見岳』 が見えていた。


 山頂では写真を撮り、5分ほど風景を楽しんだら下りる事にした。








慎重に岩場を下りた所で単独の中年男性が登って来るのと出会ったが、その人は直ぐに下りて来たので山頂まで行かなかったのだろう。

樹の枝にぶら提げていたザックとストックを回収し、鞍部の木陰で昼食を採る事にした。

時刻は14時少し前だった。

           傘布のシート
 ところで、皆様は昼食を食べる時等に地面に敷くシートをどうしてあるでしょうか?

 私達も先日までは100円ショップ等で売っている長方形のシートを利用していた。

 しかしそれはかなり分厚くてかさ張り、ザックの中で場所を取っていた。

 それで、先日オバさんが壊れた傘の布を利用したらどうだろうか?とアイデアを出して来た。

 それで、柄や骨が少し曲がっている物や古くなって使わない傘の布を外し、地面に敷いた物がこの写真です。

 前述のシートに比べ、軽くて小さくなり、かさ張らずに皆様にも絶対にお勧めです。

 1つはザック置き用です。


下写真は、昼食を取ったすぐ近くで見掛けた 『バイケイソウ』 と、名も知らないとても小さな白い花です。

瑞々しいバイケイソウ
1ヶ所だけに有った、小さな花


時間も遅いので誰も通らない静かな 『天狗岩』 の鞍部で、コーヒーを飲みながら1時間程ゆっくり休憩したので、帰路に着く事にした。

『風穴』 までの急坂のガレ場では慎重に下りているのだが、小さなゴロ石と共に足が滑り私が何度もコケた。

5〜6回位コケたと思う。

その都度、派手にコケて尻餅を着いて寝そべった状態になり、手首や両肘等に小さな擦り傷が何ヶ所も出来た。

オバさんは私がコケた所は通らないので、1回もコケずに上の方で笑っていて、凄く悔しい!

私は本当に足元に注意して着地しているのだが、体重を掛けた途端に足元全体が滑るのだから、どう仕様もなかった。

こんな事は随分前に 『韓国岳』 から 『大浪池』 に下りる時に、雨上がりの粘土質の所を下りていて、

十分注意しているにも拘わらず何度も何度もコケた時以来である。(この時の事は家族の皆が良く覚えていて、今でも何かの時に思い出して笑っている)



苦労しながら汗ビッショリで 『風穴』 に下りると、そこには私と同年代位の男性3人が休んであった。

その方達と少しバカ話をしてひと笑いし、その人達が先に出発した後、『風穴』 の冷気で汗を乾かす。

とても気持ちが良い。

そこで10分ほど休憩して歩き始めたが、少し歩いた所で私はふくらはぎが吊りそうな気配を感じた。

久しぶりの感覚だった。

多分、先ほどのガレ場を下りる時に何度もコケてから、足に変な力を入れて下りた勢だろう?

それでズボンの裾を捲り上げて、オバさんからふくらはぎにエアサロンパスを掛けてもらった。

エアサロンパスの効き目は私には何時も絶大で、その時もスッキリしてその後は吊る気配は無かった。



どうやら私達が最後の下山者のようで、後ろからは誰も歩いて来ない。

そして 『ソババッケ』 で私達は少し休んだが、そこで休んであった一組の御夫婦を追い越した。

『かくし水』 に着いた時は既に17時15分だったが、その時間にも拘わらず年配の男性3人が其々大きな三脚にカメラをセットして登ってみえ、

その後も若い女性の2人連れが容器を持って 『かくし水』 を汲みに登って来た。



    男池の名水を容器に汲む男性3人


 帰り道は登る時に通らなかった写真の、『男池=おいけ』 に寄る事にした。

 ここでは 『風穴』 で一緒になった男性3人と、また出会った。

 この 『男池』 は 『日本名水百選』 にも選ばれており、説明書によると水温は年中12.6度で

 1日の湧出量は2万トンとの事である。

 写真のように青く澄んでいて、飲むとかくし水ほど冷たくはなかったが美味しかった。





『男池』 の駐車場に着いたのは17時45分、万歩計は24929だった。

所要時間は登りが 『高塚』 までが3時間ちょうどで、下りは 『天狗』 の山頂から3時間5分だった。

駐車場には10台近くが残っていたので、まだ男池周辺を散策をしている人達がいるのだろう。


     奥の山が黒岳、手前は平治岳




 写真は 『長者原』 に向かう 『飯田高原』 で、今日登った 『黒岳』 が綺麗に見えていたので写した写真である。


 尚、手前の山は 『平治岳』 である。








        長者原駐車場の様子


 この写真は 『長者原駐車場』 でキャンプ中の車両で、他の駐車場でも多くの人達がキャンプをしていた。


 中にはテントを張っている人もいた。


 時刻は18時半だったが殆んどの人達は夕食中で、バーベキューをしている家族連れも多く、羨ましく思いながら写真に撮っていた。







帰り道には幾つかの温泉地を通る。 私達は時間が有る時は筋湯温泉に入る事が多い。 しかし、今日は時間が無いので温泉には入れない。 残念である!

私達はこれから3時間〜3時間半後ぐらいに食事をする事になるだろう。



私は先程の 『かくし水』 を、容器に汲んで持ち帰っている。

自宅で今晩、『かくし水』 で割って飲む焼酎は何時もより何倍も美味しく、気持ち良く酔えるだろうな〜♪ と思いながら、楽しく帰路に着いた。

inserted by FC2 system