『モグラの恩返し』 に期待!             2014年1月18日

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 或る冬の午後、然る山からの下山時に舗装林道を歩いて登山口に戻っていた。

 林道脇にはコンクリート製の側溝が続いていて、その中を小さなモグラが動き回っていた。

 モグラの大きさは10cm程度だが、写真の様に既に体毛が生え揃っていたので、

 人間に例えれば幼稚園の年少組位に当たる、幼児モグラだろうか?
                              おもちゃ
 ゼンマイ仕掛けで床面を走る小さなネズミの玩具があるが、モグラの大きさも動くスピードも

 その玩具と同じ位で、側溝内をチョコチョコ!と動き回る仕草が何とも愛らしい!

 その日は無風快晴で太陽の光が燦々と降り注ぐ小春日和の陽気だった。

 その幼児モグラは 『危ないから地上に出てはいけませんよ!』 との母モグラの注意も聞かず

 陽気に誘われて土手から顔を出し、外を眺めている内に側溝に転げ落ちたのでは?と思う。








 その幼児モグラは相当パニくっているようで?、

 側溝の中をチョコチョコ!と可愛い仕草で右往左往していた。

                                  ためます
 側溝は林道脇にずっと続いていて、数十m置きに溜枡があり、そこには水が溜まっていた。

 その溜枡に落ちれば溺れ死ぬので、溜枡に近付くと写真の様にストックで止めていた。


 側溝の高さは30cm程だが垂直なので這い上がる事は出来ないし、また側溝内には土部分

 は全く無いので、このまま放置すれば何れは溜枡に落ち、溺れ死ぬのを待つだけである。











 それで私はその幼児モグラを助ける事にした。


 しかしモグラには細菌やウイルス等が付着しているかも知れず?、素手では触りたく無い。


 それでオバさんのストックを借り、2本のストックで挟み上げる事にしたが

 幼児モグラはかなりイヤがり、身体を捻って逃げ回った。

 その様に少し苦労したが、何とか幼児モグラをストックで挟み上げ、土手に戻してやった。


 ところがその幼児モグラにはまだ躾教育がされて無い様で?、何のお礼も言わず、

 また1回も頭も下げずに、そそくさと草叢の中に消えて行った。






浦島太郎の場合は、助けた亀から 『お礼に!』 と竜宮城に案内され、乙姫様から山海の珍味による宴会料理をご馳走されたり、お酌されたりしながら

タイやヒラメの舞い踊り(ストリップショー?)を観たりして楽しく過ごしたが、最後は騙されて一気に老人にされてしまった。


浦島次郎の場合は、『騙された兄の敵を討とう!』 と芝居をして亀を助け、竜宮城に乗り込んだ迄は良かったが、乙姫様からあっさりと返り討ちにされた様である。(笑)

                                               もぐら
私の場合は、助けたモグラが近い内に現れて 『あの時のお礼に!』 と、土竜城に招待される様な気がする。

その土竜城は地底にあるので薄暗い雰囲気で、綺麗な乙姫様は居そうも無く、そこにはガマ大王を始め無気味な土壌動物達が住んで居るのでは?と思われる。

そして宴会料理には、『マムシのかば焼き』、『トカゲの唐揚げ』、『カタツムリの茶碗蒸し』、『イモリの燻製』、『山椒魚の活け造り』、『ミミズの踊り食い』 等、

とても食欲が出そうも無い料理が次々に出て来るのでは?と思う。(ゲ〜ッ!)

宴会時の出し物も、『ムカデのラインダンス』、『ナメクジのフラダンス』、『蟻のリンボーダンス』、『ネズミのフラメンコ』、『芋虫のサンバ』、『カエルのベリーダンス』 等と

官能的な踊りを見せられても、気持ちが悪く成るだけなのでご免被りたい!

土竜城に対する私のイメージはその様なものなので、もし招待されても固く辞退したいと思う。


そんな招待より、私が助けたモグラに期待する事は、『金鉱脈』 や 『ダイヤモンド鉱脈』 や 『レアメタル鉱脈』 等を早く見付けて知らせてくれる事である。

モグラ君よ!、今日も一生懸命に頑張って地中を探し回りなさいね〜。(期待してるヨ〜!・・・ 笑)

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