休養日(岩手山・前日)


2015年(平成27年)7月25日(土曜日)  雨のち曇り  弱風


当朝は 『道の駅・にしね』 で目が覚めたら、土砂降りの雨が降っていた。

ラジオで天気予報を聴くと、当地方には注意報の1段階上である大雨洪水警報が出ていたのでビックリ!した。


起床した時から唇と鼻の間がピリピリ!するので鏡で見ると、そこにはニキビの様な出来物が2個あったので、私は口唇ヘルペスと直感した。

私は今迄に何度か口唇ヘルペスが出来た事があり、今回は5年振り位?のような気がした。

道の駅で町立病院を教えて貰い、そこに行ったら土曜日は休診との事で、近くの医院を紹介して貰った。


 早速その医院に行ったら、やはり口唇ヘルペスとの事で、塗り薬を処方して貰った。

 医師の説明によると、口唇ヘルペスの出来る要因は下の4つがある!との事だった。

     1.大変疲れている時 ・・・・・・・・・・・・・・ 自分では疲れているとの自覚は全く無かった。

     2.紫外線を大量に浴びた時 ・・・・・・・・ 飯豊本山と蔵王で真っ黒に日焼けしたので、大量に浴びたようだ。

     3.大量のアルコールを摂取した時 ・・・ 毎日1Lのビール + 梅酒 or ウイスキーを飲んでいた。

     4.体内に癌が発生した時 ・・・・・・・・・・ これは自分では分らない。

 この様に1番と4番は当てはまらないと思うが?、2番と3番に付いては思い当たるところがあり、納得した。


当地方には大雨洪水警報が出ているので山には登れないし、私達は今日は休養日にする積りだった。

それで医院受付けの女性に、この近くで休憩室があって、ゆっくりと出来る様な温泉を教えて欲しい!と言ったら、分り易い地図を描いて説明してくれた。(感謝!)




 早速、医院の女性に教えて貰った温泉に行った。

 写真が、近くにあった 『おらほの温泉』 で、料金は500円/1人だった。

 この温泉はまだ新しいようで?、施設が大きくて綺麗だった。


 ちなみに 『おらほ』 とは、当地方の方言で 『私の、私達の』 と言う意味らしい。










 これが浴室であるが、湯気でレンズが曇り霞んでいる。


 私は午前と午後の2回、この温泉に入った。









 これが休憩室で、近隣のお年寄りや家族連れ等がこの部屋で休んでいた。

 座ったテーブルで食事等も頼め、そのテーブルまで運んでくれた。

 私は昼食後は暫らく昼寝をしていた。

 またこの温泉は時間制限も無く?、また持ち込みも自由の様で、直ぐ横のテーブルではお年寄り(女性4人)が、

 持ち込んだお菓子や果物等を食べながら、お喋りしては笑う事を繰り返していた。

 しかしお年寄り達は方言で喋っているので、何を話しているのか?、何故笑っているのか?、全く理解できなかった。



16時頃に温泉をあとにし、明日登る予定の岩手山・焼走り登山口の駐車場に行った。

自然保護員?の方と話していると、直ぐ近くに宮沢賢治の詩碑があり是非見て行って欲しい!と言われるので、見に行く事にした。






 そこには、この様に立派な詩碑があった。







詩碑の直ぐ前には下・左写真の様な展望台があったので登ってみた。

展望台
展望台から見えた岩手山と溶岩流

                 岩手山
                   ↓









 展望台から見えていた、上・右写真の溶岩流の場所まで行ってみた。


 そうしたら、そこには宮沢賢治が詩に書いた溶岩流が広がっていた。


















 当夜、駐車場横のキャンプ場では数十人の親子によるキャンプファイヤーが行われていた。












岩 手 山


2015年(平成27年)7月26日(日曜日)  曇り  山頂部は暴風、下山すると晴れ


1/2万5千 地形図上でのGPS軌跡
白色の点線は10秒間隔緯線10秒間の距離=約310m、経線10秒間の距離=約250m)、青色の線は1分間隔、水色の斜線は磁北線


 .

緯  度  .












39°52′00″


















39°51′00″


             141°                 141°                  141°                 141°
                00′                  01′                   02′                  03′
 度             00″                  00″                   00″                  00″

         焼走り登山口  雲が無ければ岩手山山頂はこの位置
                ↓          ↓




 これは昨夜車中泊した 『焼走り駐車場』 から、4時36分に写した岩手山方向であるが、

 そこは写真のような雲に覆われ、岩手山の山頂はおろか、その山裾さえ全く見えなかった。


 この駐車場を出発した時刻はちょうど5時だった。












 これが駐車場の直ぐ横にある 『焼走り登山口』 である。
















 この標識には 『←焼走り・0.7km、岩手山山頂6km→』 との文字があったが、ここまで約10分が経過していた。








その後の登山道では下写真のような花を見掛けた。

尚、以下に掲載している花名に付いては全く自信は有りませんので、予め御承知置き下さい。

クルマユリの蕾
クサボタン








 上掲の標識から約40分登ると 『←焼走り・2.2km、岩手山山頂4.5km→』 との文字がある標識が現れた。















 その少し先にはクルマユリが咲いていた。















 上掲の標識から50分弱登ると、『第2噴出口跡』 との標識があり、左折する道があったのでそこに行ってみた。








上の標識から左折してほんの少し行くと、そこには下・左写真の様な小さなお地蔵様があり、その前には右写真のような景色が広がっていて、

溶岩が流れ出した経路や麓に溶岩が溜まっている所(昨夕に宮沢賢治・詩碑近くでみた場所)等を望む事が出来た。

麓を見守っていた、小さなお地蔵様
  お地蔵様の前から見える景色
   焼走り駐車場
   ↓









 『第2噴出口跡』 から再び登山道に戻って登り始めると直ぐ、写真の若い3人(男性1人、女性2人)に追い越された。















 『第2噴出口跡』 から10分ほど登るとザレ場が少し続いたが、そこは足が滑って登り難かった。













 ザレ場を登り切った所には写真のような看板があり、それを見るとここが殆んど中間点である事が分った。


 この撮影時間が7時ジャストだったので、ここまで2時間ちょうどの所要時間だった。







その後の登山道では下写真の花を見掛けた。

クサボタン
イチヤクソウとホソバノヤマハハコ

上掲の看板から10分強登ると、下写真の様に登山道の両側にロープを張り巡らした所が数百メートル(700m?)続いていた。

両側にロープを張り巡らした登山道−1
両側にロープを張り巡らした登山道−2
両側にロープを張り巡らした登山道−3

そしてその登山道の両側には、下写真の様にずっと上の方までコマクサが群生していて、中には写真の様な大株もあった。

昨日会った温泉職員の人も 『岩手山のコマクサは日本一!』 と言っていたが、八幡平市等が作ったパンフレットにも 『国内最大のコマクサ群生地』 と紹介してある。

撮影時刻を見ると、この数百メートルにも及ぶコマクサの群生地をを通過するのに約20分掛かっていたので(撮影時間も含む)、私も日本一では?と思った。

斜面の上の方までコマクサが群生していた
コマクサの大株


 コマクサの群生地を過ぎた所で時計を見ると、7時半を過ぎていた。

 ところで私達はまだ朝食を食べて無かった。

 それでコマクサ群生地の少し先にあった階段部分に腰を掛け、ホットコーヒーを飲みながらパンを食べ、

 その後に写真のトウモロコシを食べた。

 このトウモロコシは昨日、『道の駅・にしめ』 で購入した物を昨晩茹で、今日食べよう!と思って持って来た物である。

 私は本当はモチモチ感の有る 『モチキビ』 の方が好きだが、それは無かったのでこれにしたが、結構美味しかった

 ですね〜。(私は何故か?トウモロコシを食べていると、幸せ〜!な気持ちに成って来ますね〜!・・・笑)









 10分位?で朝食を終え再び登り始めたが、コマクサ群生地を抜けた所の林内はダケカンバの樹が多かった。















 上の様な林を10分位?登ると、『ツルハシ』 の道標が現れた。















 上のツルハシを3分ほど過ぎた所には、写真の様に黒く熟れた木の実があったが名前は分らない。








またその後には下の様な花を見掛けた。

?1
?2
シシウド






 その後には 『タコ足配線』 の様に、幹から沢山の枝を出し、更に何度も枝分かれをして成長しているブナの樹?が

 あったが、この樹は自分が思った枝の先端を、自分の思い通りに動かす事が出来るのだろうか?

 (歳を取ったら絶対に無理だ!と、私は思う・・・笑)






上の樹から少し進むと下写真の様な小さな石祠があったが、中には何も無かった。

小さな石祠−1
小さな石祠−2






 上の小さな石祠から15分ほど登ると、青森トドマツとハイマツの中を通って行った。


 尚、この付近からガスが濃くなり、視界が悪くなって来た。







そして 『ツルハシ』 からちょうど1時間で下写真の 『平笠不動避難小屋』 に到着した。

小屋の中には3人の登山者が休んでいた。

平笠不動避難小屋
小屋の内部

私達は小屋の中で10分ほど休憩してから山頂に向かったが、その途中では下の様な花を見掛けた。

ハクサンチドリ
ヤマハンショウズル








 これは小屋から15分ほど登った時刻に撮影していたが、この付近の視界は30m位?で強風が吹き荒れていた。








しかし、その付近ではまだどうにか普通に歩いていたので、登山道脇に咲いていた下写真の花を撮る余裕もあった。

イワブクロ
ミネウスユキソウ
イワギキョウ



                                           ま
 登るに連れて風は益々強く成り、先程から更に10分ほど登ると、もう真ともには歩けず、普通に歩けばよろけるので

 腰を少し落として上体を前傾させ、ストックに体重を掛けながら1歩1歩ゆっくり登って行った。


 尚、この付近で 『第2噴火口跡』 を過ぎた所で追い越された、若い3人組が下山して来るのに出会ったが、

 彼等からは 『お鉢に出ると物凄い風が吹いていますので注意して下さい!』 とのアドバイスを貰った。(感謝!)













 彼等と出会ってから5分程で写真の標識が立っているお鉢の稜線に出たが、

 そこには本当に物凄い風が吹いていた。


 標識には山頂まで200mとあったので、その方向に歩き始めた。











 これが上の標識から山頂に行く道で、お鉢巡りの道でもある。

 右側が火口跡だが、どの位の深さがあるのか?、ガスで全く見えないので不気味である。

 その上に風は左から吹いているので、吹き飛ばされたらお鉢の底までどの位滑り落ちるのか

 見当もつかないので恐怖心が増す。

 それで私達はお鉢の左側を、身体を低くし上体を左側に傾けながら歩いていたが、

 それでも時々身体ごと風に吹き飛ばれそうに成る。

 体重の軽いオバさんは途中で2度も風で吹き飛ばされて倒れ、

 その時に写真に写っている様な岩に膝とスネをぶつけて怪我をしていた。

 それで途中からオバさんを私の直ぐ後に付かせ、両手で私のザックを握らせて歩いていた。

 それでも時々、私の身体が風で浮き上がりそうに成るのである。




それで私は 『これ以上は危険!』 と判断し、引き返す事にした。

最初のGPS軌跡図を見ると分るように、引き返した地点は山頂にほんの僅かな所だったようである。

もしかしたら、そこから前方を良く見れば山頂標識が見えていたかも知れないが?、その時はとてもそんな余裕は無かった。


去年登った、北アルプスの乗鞍岳でも暴風に遭ったが、今回はそれ以上の暴風で恐らく風速20m以上は有ったと思う?

九州には毎年台風が来るので強風には慣れているが、台風が直ぐ近くに来たら危険なので外に出た事は無い。

それで、1992年バルセロナオリンピック水泳・金メダリストの岩崎恭子さんではないが、『今まで生きて来た中で、1番強い風でした!』 と言えると思う。(笑)


 そう云う事で山頂間近まで行ったのに、命からがら撤退して来た訳であるが、お鉢から下りると風は大分弱くなった。

 それで私達はその付近で目に付いた、写真のコマクサを撮りながら一息ついていた。

 ちょうどそこに体格の良い若い男性が登って来たので、理由を話し、山頂へは危険だから行かない方が良い!と

 言ったら、その男性は 『自分は毎週この岩手山に登っているので大丈夫です!』 との返事が返って来た。

 それで私は、『そう云う事なら、私は山頂直前で撤退して来たので山頂写真を撮っていない!、貴方が山頂まで行く

 のならこのカメラで山頂写真を撮って来て欲しい!』 と頼んだ。

 そうしたら快く引き受けてくれたのでカメラを男性に渡し、私達は 『平笠不動避難小屋』 に下りて彼を待つ事にした。


私達は小屋の中で休憩しながら、他の登山者の人達と話していた。

そうしたら、私達が小屋に着いてからそんなに時間が経って無いのに、先程の男性が小屋の中に入って来たのでビックリ!した。

彼から渡されたデジカメの画像を見ると、そこには下写真の様な山頂写真があった。(感謝!)

私は喜びながら彼にお礼を言ったが、彼は片手を上げ笑顔を残して一足先に下りて行った。(実に爽やかな男性でした ・・・ 男はそう有りたいですね〜!)

山頂標識
山頂風景
山頂標識








 これは私達が小屋を後にする時に写したものだが、小屋の周りにはまた濃いガスが立ち込めていた。








下山中には下の様な花を見掛けた。

シラネセンキュウ?
サンカヨウの実
イワブクロ

イワギキョウ
ニガナ





 写真はその後の下山中に出会った女性である。


 先頭の女性は盛岡市在住との事だったが、この岩手山には良く登る!との事で、この方が花に大変詳しかった。


 それで私達はこの女性から花名を教えて貰いながら暫らく一緒に下山していた。





新しい花が出現する度に花名を教えて貰ったが、しかし新しい花名を一つ教えて貰うと、その前に教えて貰った花名はもう忘れてる!の繰り返しであった。(涙!)

?3
ニガナ
マルバシモツケ?

?4
エゾシオガマ
クルマユリ

花の先生は途中で休憩されたので別れたが、その後は昨日から顔見知りになっていた 『南相馬市のEさん御夫婦 & そのお友達(郡山市)』 と一緒に下山していた。

下写真は登山中にも立ち寄った 『第2噴火口跡』 であるが、私達もEさん御夫婦と一緒に休憩する事にした。

休憩中のEさん御夫婦とお友達
記念写真を撮らせて貰った








 その後、『焼走り登山口』 まで下りると、そこは写真のように晴れていた。













 駐車場に着き、岩手山を眺めると、早朝に写した様な雲は無かったが、

 山頂部分にはまだ雲が掛かっていた。


 こうして平地から山頂を見ている限りでは、思いも寄らないと思いますが、

 あの山頂ではこの時刻も物凄い風が吹いているのだ!?と思います。


 尚、東北南部は今日梅雨明けしたとの事であった。










 今日の山歩きをまとめると、

      焼走り駐車場(5:00)〜第2噴火口跡(6:40〜6:45)〜ツルハシ(8:00)〜

      平笠不動避難小屋(9:00〜9:10)〜山頂近くで撤退(9:52?)〜

      平笠不動避難小屋(10:25?〜10:55)〜第2噴火口跡(12:20〜12:35)〜焼走り駐車場(14:00)

      所用時間は7時間ジャスト、万歩計は29816だった。




駐車場で荷物の整理をしていると、Eさんの奥様から 『持って来ていたけど、食べなかったから、良かったらどうぞ!』 と、『未開封の容器入り梅干』 と

自分で作られた 『種を取り除いたカリカリ梅』 を頂いた。(感謝!)

特にカリカリ梅がとても美味しく、その後の山行ではザックに入れ、休憩時や山頂では 『美味しいね〜!』 を連発しながら食べていました。(又お願いしま〜す!・・・笑)





 下山後はまだ時間が早かったので、昨日入浴して気に入った 『おらほの温泉』 に再度行った。


 昨日は浴室の扉を開けて写したら、湯気でレンズが曇ったので、今日はガラス越しに写してみた。


 そうしたら、とんでもない物が写っていたので、『マル禁』 にして掲載する。(残念な人がいるかも?知れないが・・・爆)





このあとは7月27日の 『八幡平』 に続きます。

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