飯豊本山−2日目
2015年(平成27年)7月21日(火曜日) 晴れ時々曇り 弱風
1/2万5千 地形図上でのGPS軌跡
白色の点線は10秒間隔
(
緯線
10秒間の距離=約310m、
経線
10秒間の距離=約250m)、
青色の線
は1分間隔、
水色の斜線
は磁北線
.
緯 度
.
37°52′00″
37°51′00″
37°50′00″
経
139° 139° 139° 139° 139°
43′ 44′ 45′ 46′ 47′
度
00″
00″ 00″ 00″ 00″
東北地方は4時頃に薄明るくなるので(その分、暗く成るのが早い)、3時頃を深夜と言うのか?、
早朝と言って良いのか?分からないが、大部屋に同泊の小団体が3時頃から出発準備をし始め、
ビニール袋をガサ!ガサ!させる音で目が覚めた。(怒!)
私達はその小団体が出て行ったあともシュラフから出ず、4時過ぎになってやっと起床した。
写真が当日の日の出で、明日登る予定の 『蔵王連峰』 の向う側から太陽が出て来た時刻は4時34分だった。
今日の朝食はマジックライスの 『五目ご飯』 と味噌汁だった。
『五目ご飯』 も中々美味しかったですよ〜。
私達は荷物の殆んどを小屋に預け、私のザックには必要最小限の物だけを、オバさんは飲み物と行動食だけをナップサックに入れると云った身軽な格好で
小屋を出発した時刻は5時55分だった。
小屋から数分進んだ所には、下写真のような花が咲いていた。
マツムシソウ
シシウド
小屋から10分ほど進むと雪渓が現れ、その上には皆が歩いた跡が残っていた。
上の雪渓を渡り切り、次の雪渓に差し掛かると、その雪渓の下からは雪解け水が岩の溝を流れ落ちていた。
登山道はこの雪渓の左上に続いていた。
切合小屋
↓
これは上の雪渓横の登山道を登っている時に(出発してから15分経過)、振り返って写したものであるが、
かなり遠くに切合小屋の屋根が少しだけ見えていた。
その付近ではショウジョウバカマが少しだけ咲いていた。
更に15分位進むと、切り通しのような道が少区間だけあった。
大日岳?
↓
上の切り通し部分を抜けて少し進んだ所には 『草履塚』 の標識があった。
尚、後方に見えている山が、飯豊連峰の最高峰である 『大日岳=2128m』 かな?と思ったが自信は無い。
『草履塚』 以降の登山道には花が多く、そこでは下写真のような花が沢山咲いていた。
ソバナ
ミヤマウスユキソウ
ダイモンジソウ
ギボウシ
ホソバノヤマハハコ
イワオオギ
マルバシモツケ
ヨツバシオガマ
ハクサンフウロ
『草履塚』 から15分弱進んだ鞍部に下写真の 『姥権現』 の標識が建っていたが、その標識に 『0.1←草履塚』、『御秘所→0.5』 との文字があり、私は少し驚いた。
先程の 『草履塚』 から15分も経っているのに、僅か100mしか進んでいなかったのである。
これはその区間にいかに花が多く咲いていて、私がその花写真を撮るのにそれだけ時間を要した事になる訳である。
『姥の石像』 に付いては後刻、切合小屋の管理人さんから詳しい説明を受けたが、簡単に説明すると、昔の飯豊連峰は女人禁制だったらしく、
その掟を破って山に入った女性がこの場所で石にされたそうである。
姥権現の標識
姥の石像
『姥権現』 から7分ほど進むと、前方に切り立った岩部分が見えて来た。
どうやらここが 『御秘所』 と呼ばれている場所らしい。
『御秘所』 には鎖が設置されている所もあった。
『御秘所』 を過ぎた所には、オヤマノエンドウが咲いていた。
上写真から数分登った所で、下りて来る玉名市のA氏とバッタリ出会った。
A氏は昨日、本山小屋まで登ったらしく、最後の方は疲れてヘロヘロ!になりました〜!と言ってあった。
明日の予定を伺うと、私達と同様に 『蔵王連峰』 に登る!との事だったので、明日の再会を約束してから別れた。
A氏と別れてからまた数分進むと、『御前坂』 との標識のある場所に出た。
『御前坂』 からは写真のように、中小の岩の多い登りが続いていた。
本山小屋
↓
上写真を登り切った所には 『一ノ王子』 と書かれた標識があり、そこからは彼方に 『本山小屋』 が見え始めた。
上写真から1分ほど進むと写真の様な分岐標識があり、水場はこの分岐から100m行った所にあるらしい。
宿泊棟 トイレ
↓ ↓
上の分岐標識から4分ほど進むと小屋の全容が見えて来た。
上写真の坂を登っている途中に、イイデリンドウと書かれた案内板があり、その矢印の先にイイデリンドウが咲いていた。
イイデリンドウの案内板
イイデリンドウのUP
小屋前の石垣には私達より先に出発した、新発田市のFさん御夫婦が休憩してあった。
Fさん御夫婦とは昨日の夕食時に色んな話をして親しく成っていたので、小屋前でお互いに記念撮影をした。
この方が本山小屋の管理人さんで、登って来る登山者にインスタント紅茶のサービスをされていた。
私達が到着すると早速紙コップに暑い紅茶を作ってくれたが、本当に美味しかったですね〜。(感謝!)
私はその美味しい紅茶を飲みながら管理人さんとバカ話をしていたが、
そのバカ話で管理人さんが笑っているところを写したのがこの写真です。
尚、管理人さんの後ろに鳥居が写っているが、その奥に飯豊山神社があったので、私達は参拝してから出発した。
飯豊本山山頂
↓
飯豊山神社を過ぎると、前方に初めて飯豊本山の山頂が見えて来た。
飯豊山神社から5分ほど登り、山頂が近くなるとニッコウキスゲの群生地があった。
更に登って行くと、ヒメサユリも多く咲いていた。
これが飯豊山神社から10分強で到着した 『飯豊本山=いいでほんざん=2105m』 の
山頂である。
山頂にはFさん御夫婦が先着されていて、私達が到着すると、
『登頂おめでとうございま〜す!』 との言葉と拍手で迎えて頂いた。(感謝!)
この山頂でもお互いに記念撮影をし、見える景色を教えて貰いながら
行動食を食べたりして暫らく談笑していた。
これは山頂から北方向の景色で、右側から上昇して来る雲が、左側から吹いて来る風に押されて尾根を越えられず
雲が尾根上で停滞している所(右側部分)が、私が挑戦したい!と思っていた 『ダイグラ尾根』 である。
これは山頂から西南西方向の景色である。
晴れていればこの方向に飯豊連峰の最高峰である 『大日岳』 が見えるはず?であるが、
その方向は写真のように雲が多くてその姿を望む事は出来なかった。(残念!)
私達はこの山から下山後に温泉に入り、明日登る予定の 『蔵王連峰』 への準備もしなければならない。
それで、私達はFさん御夫婦より一足先に山頂をあとにする事にした。
お別れする時にFさん御夫婦から自宅と携帯の電話番号を書いたメモ用紙を渡され、東北一周を終えて
新発田市近くを通る時は是非連絡して家に泊まって行って下さい!との言葉を頂いた。(感謝感激!)
これは下山時に写したものであるが、山頂近くはトンボが非常に多かった。
これも下山時に写したものであるが、御秘所の岩場を下りて来るオバさんの雄姿です。
下山時には下写真のような花を見掛けた。
シャクナゲ
ヨツバシオガマ
マルバダケブキ
雪渓の少し上には、写真の様にゼンマイが群生していた。
バイケイソウも芽生えていた。
ショウジョウバカマが多く咲いている所もあった。
切合小屋
↓
切合小屋が見える雪渓の手前まで下りて来ると、雪渓上をこちらに歩いて来る人がいた。
その人が雪渓を渡るのをこちら側で待っていると、何と!その人は切合小屋の若い方の管理人さんだった。
それで私はその管理人さんに、昨日から疑問に思っている事を尋ねてみた。
私が疑問に思っていた事は、今迄に出会った登山者の半分位は切合小屋の事を 『きりあい小屋』 と言い、
他の半分位の人は 『きりあわせ小屋』 と呼んでいたので、どちらが正式名称なのか?、と尋ねてみたのである。
そうしたらどちらでも良い!との返事に少し驚いたが、その謂われを聴いて納得した。
しかしその詳細を書くと長く成るので省略する。その若い方の管理人さんは本山小屋に?遊びに行くとの事だった。
切合小屋に戻ると年配の方の管理人さんが外に出てあったので、直ぐそこで若い管理人さんに出会い、切合小屋の
歴史等をお聴きしましたよ!と報告したら、この管理人さんからは飯豊山と切合小屋の更に詳しい歴史や、
姥権現の事等を小屋前のベンチに腰掛けて20分位?説明して頂いた。(感謝!)
この写真は別れ際に撮影したものだが、その時は 『今度は孫を連れて登っておいで!』 との言葉を頂いた。
(感謝!、私も早く孫と一緒に山歩きをしてみたい!)
これは2番目の雪渓を渡る時に下方を写したものだが、ここで足を滑らせたらかなりヤバそうですね〜!(コワ!)
モミジガサ?も雪渓上の土手に沢山芽吹いていた。
その後の登山道上には、ドクロの様にも見える石が転がっていた。
切合小屋 飯豊本山
↓ ↓
これは切合小屋から50分近く下りた所から写したものであるが、
ここを最後に切合小屋も飯豊本山も見えなくなった。(サヨナラ!、切合小屋よ
、
飯豊本山よ)
下・左写真は、上写真から30分ほど下りた 『御坪』 の少し先にある木陰の広場であるが、登る時もここで休憩していた場所である。
ここで12時近くになったので、この木陰の樹の根に腰掛けてお湯を沸かし、昼食を食べる事にした。
今回はマジックライスのドライカレーを食べてみましたが、これも結構美味しかったですよ〜。
御坪の少し先にある木陰
マジックライスのドライカレー
ここで30分近く昼食休憩してから再び下り始めたが、暫らく歩くと登山道脇にはダケカンバとブナの大木があり、その枝振りが目をひいた。
枝を横に大きく広げたダケカンバの大木
タコ踊りの様に枝を捻じって大きく成ったブナ
地蔵岳
↓
その付近を歩いていると、遥か彼方に地蔵岳の山頂が見え始めた。(フ〜ッ!)
昼食休憩してから50分ほど下りた所には 『語らいの丘』 との標識があったので、私はオバさんに語り掛けた。(笑)
『語らいの丘』 からは地蔵岳がかなり近くなっていたが、山頂から右側に続く長い坂も見えていた。(フ〜ッ!)
蔵王連峰?
↓
この写真は 『語らいの丘』 の正面に見えていた景色であるが、
最奥に見えている山が明日登る予定の 『蔵王連峰』 かな?と思った。(待ってろよ!、蔵王連峰!)
この写真は13時15分に撮っていたが、私のザックにぶら提げている温度計は37℃近くまで上昇していた。
後日、考えてみると、前日も当日も私は日焼け止めクリームを塗って無かったので、
この両日に紫外線をたっぷりと浴びたようである。
その後、地蔵岳に大分近くなったところで、写真の若い単独男性から追い越された。
私は、この男性とは飯豊本山から下山している途中に擦れ違った記憶があったので尋ねてみた。
そうすると、この男性は今朝早く大日杉登山口を出発し、日帰りで飯豊本山をピストンしているとの事であった。
(ヒェ〜!、1泊2日でやっとピストンしてる私達を追い越すなんて、とんでも無い人がいたもんですね〜!)
この人にダイグラ尾根の事を尋ねてみると、以前にダイグラ尾根を下った事はあるが、あの尾根を登りに使う事は考
えられないとの事だった。(この超人を持ってしても尻ごみする位のダイグラ尾根に挑戦しなくて良かった〜
・・・
ホッ!)
これが登る時にも休憩した地蔵岳の山頂標識であるが、三角点は30m位?奥に入った所にあった。
私達はザックを下ろしてこの木陰に腰掛け、行動食を食べながら15分ほど休憩していた。
この写真は地蔵岳から50分ほど下りた所で写していたが、その付近はブナ林が続いていて気持ちが良かった。
上写真から更に20分ほど下りると 『御田』 の標識のある場所に出たが、
写真に写っている大杉には 『御田の杉』 との名称が付いているらしく、存在感があった。
『御田の杉』 から5分強下りると、『長之助清水』 との分岐地点に出た。
『長之助清水』 から更に10分強下りた所には、写真の様に幹が割れて穴が空き、殆んど皮だけに成っても葉を茂らせている大木があった。
幹が割れて皮だけに成った大木
左の樹を反対側から写したもの
上の大木の直ぐ先にあった、50m近い?急坂には長い鎖が設置されていたが、
写真はそこを下りて来るオバさんです。
上の鎖場から少し下りた所には、涼しい色をしたアジサイが咲いていた。
登山口近くまで下りた所では、沢山実を付けた猿梨を見掛けたので、写したのだがボケている。
これはカメラの調子がおかしいのであって、決して私の腕が悪い訳ではない。(念の為!)
実は1ヶ月位前、手の平と親指と小指でカメラを持ったまま、人差し指と中指の二本の指先でゴミを拾い、
そのゴミだけを投げ捨てようとしたら、間違ってカメラだけを投げてしまった。(歳は取りたくないですね〜・・・涙!)
それ以来、写真右上に時々黒点が出る様に成り、カメラの調子も少しおかしくなった。(また涙!)
これが 『大日杉登山口』 であるが、到着時刻は16時10分だったので、
切合小屋からは休憩時間も入れて、5時間35分の所要時間だった。
私達は下山届ノートに記入してから駐車場に戻った。
今日の山歩きをまとめると、
切合小屋(5:55)〜本山小屋(7:45〜8:00)〜飯豊本山山頂(8:10〜8:30)〜
切合小屋(10:00〜10:35)〜昼食休憩(11:50〜12:20)〜地蔵岳山頂(13:45〜14:00)〜
大日杉登山口(16:10)
総所要時間は10時間15分、GPSの積算距離は約13kmで、万歩計は33967だった。
下山後は登山前にも入った白川荘の温泉に入る積もりだったので立ち寄ったら、
火曜日は15時までの営業との事で、私達が着いた時は玄関が閉まっていた。
その後、国道113号線に向かって下りている途中から凄い雷雨になった。
周りが急に暗く成り、気持ちの悪い雷鳴と稲光が連続し、その直後に物凄い豪雨になった。
私はワイパーをマックスにして走っていたが、その雨は20分位で小降りになり、
『道の駅・いいで』 に着いた時は完全に止んでいた。
『道の駅・いいで』 で温泉の場所を訊き、教えて貰った 『いいで添川温泉・しらさぎ荘』 の駐車場に着いた時、
空には写真のように大きな虹が架かっていた。
これが 『いいで添川温泉・しらさぎ荘』 の浴槽であるが、浴室も大きくて綺麗でした。(400円/1人)
温泉からの帰りに近くのコンビニで、缶ビール・ツマミ・野菜と明日の行動食等を買い、『道の駅・いいで』 に戻った。
当夜は少し疲れていた?勢と、酔いで20時半位?には寝たような気がする。
このあとは7月22日の 『
蔵王連峰(熊野岳)
』 に続きます。