白峰三山縦走・三日目(農鳥小屋〜奈良田)



2014年(平成26年)7月24日(木曜日)  晴れ  弱風


1/5万 地形図上でのGPS軌跡
青色緯線・経線は1分間隔 緯線1分間の距離=約1850m、経線1分間の距離=約1500m) 水色の斜線は磁北線


 .

緯  度  .
35°42′00″



35°41′00″




35°40′00″




35°39′00″



35°38′00″




35°37′00




35°36′00″




35°35′00″
                       138°  138° 138° 138° 138° 138° 138°
                          13′   14′  15′  16′  17′  18′  19′
 度                           00″   00″  00″  00″  00″  00″  00″




 昨夕の予告通り、午前3時45分に深澤さんが私達を起こしに来た。


 そして今日の天気予報を教えてくれた後、今朝は濃霧が掛かっていて農鳥岳までの途中には風の通り道があり、

 そこでは非常な強風が吹いている筈なので吹き飛ばされない様に用心して!とのアドバイスがあった。


 この温度計は4時少し前に写したものだが、昨朝と同じく15℃だった。







 そして4時10分頃、朝食の準備が出来ましたからどうぞ〜!と、再び深澤さんが案内にやって来た。


 早速、食堂棟に行き朝食にしたが昨日の夕飯と同様、出来たてのご飯と味噌汁のお代わりは自由だった。


 写真は食べ終わる頃に思い出して撮った物だが、おかず皿が無い代わりに各自に生卵と味付け海苔が付いた。

 中央部は共同のおかずで、昨夕と同じような佃煮類と梅干だった。










 朝食後にトイレに行ったが、夜は要所に写真の様な誘導灯が点いていたので、

 夜道に迷う事は無かった。



 その後に歯を磨き、身支度をしてから深澤さんに挨拶し、

 農鳥小屋を出発した時刻は4時50分だった。









歩き始めると外は濃霧で風が強かった。












 出発して30分弱の所で下方を写した物だが、濃霧の切れ間に農鳥岳の赤い屋根が見える。















 更に15分ほど登った所で写した物だが、昨日から農鳥小屋で同室だった横浜市のMさんに追い付いた。

 そしてその後は第1発電所近くの休憩所まで、このMさんと行動を共にした。


 それからこの付近では霧は益々濃く成り、写真の様に視界は10m位に成っていた。


 尾根に出ると、深澤さんが注意した様に物凄い強風が吹いていて、私は買ったばかりの帽子が吹き飛ばされない様に

 帽子止めをしてから更に深く被り直した。(何しろゴアで、高かったからネ〜!・・・笑)








 これは 『西農鳥岳=3051m』 の山頂標識である。


 この西農鳥岳の山頂の方が農鳥岳よりも25m高いのだが、

 何故かこの山頂は代表には選ばれていない。(どうして?)


 この山頂への到着時刻は5時45分で、農鳥小屋を出発してから55分が経っていた。


 尚、この山頂ではMさんとお互いのカメラで記念撮影したら、直ぐに出発した。
















 その後の尾根道の直ぐ横には、足を滑らせたら千尋の谷に真っ逆さま!の所もあり、

 そこでは尾根道の風上側を慎重に歩いて行った。





















 これが農鳥岳(3026m)の山頂標識だが、到着時刻は6時45分で、

 西農鳥岳からちょうど1時間の所要時間だった。













 農鳥岳の山頂で記念写真を撮っていると、可愛い山ガール二人が登って来た。
                                       
 会話すると白馬岳の近くから来た!との事だったが、私はこの娘達は昨夜は農鳥小屋のどの部屋に泊まっていたのだろう?と不思議だった。

 農鳥小屋では若い女の子達だけは別な棟に泊めているのだろう?と思ったが、そう言えば私達の大部屋は中高年ばかりであった。(笑)




 若い女の子達と色々な会話してすっかり仲良く成った私達は、農鳥岳の山頂でお互いのカメラで記念撮影もした。

 その後暫らくは一緒に下山していたが、若い女の子達の足はカモシカのように早く、その内に姿が見えなく成ってしまった。

 またこの山頂には昨夜の大部屋で一緒だった千葉県船橋市のSさんも登って来て、その後は大門沢小屋まで一緒に下山した。









 この写真は農鳥岳から下山し始めて10分強した、7時15分に写していたが、

 この時刻になると陽が登って来た勢か?、霧はかなり薄く成り、風も治まって来た。














 更に5分ほど下りると道標があり、そこでは左折した。















 更に5分ほど下りると雪渓を横切った。








     大門沢下降点(鐘) 広河内岳
               ↓   ↓





 雪渓から15分ほど下りると、前方の台地に大門沢下降点の目印となる鐘が見え始めた。


 そして遠くには広河内岳(2895m)の山頂も見えていた。














 この鐘が大門沢下降点の目印である。














 私達4人は鐘で5分ほど休憩後、大門沢小屋に向かって下り始めたが、

 ちょうどその時に写真に写っている単独の男性が登って来た。


 私達はこれから谷間に見える場所(大門沢小屋がある所?)に下りた後、

 更に谷間を下りて行き、奥に見える山との谷間にある奈良田まで、

 延々とした地獄の下りに突入する訳である。(コワ!)















 大門沢下降点から5分強すると、写真のようなロープ場があった。















 更に20分ほど下りた所には、写真のような地図があった。













 しかし私達は間違って崖崩れ跡のような旧道に入ってしまった。

 数分で間違いに気付き、直ぐに登り返し始めたが、余りにも急坂の為に落石させそうで

 両端の枝等を掴みながら慎重に登り返した。













 大門沢下降点から1時間ほど下りると道標があったが、それには標高2650mとあった。















 その後は樹林帯の中を下りるようになった。















 上の様な登山道を30分強下りるとまた道標があり、標高は2450mだったので、先程より200m低くなっていた。













 その後15分ほど下りるとまた同じ道標があり、標高は2370mとの文字があった。


 そこには倒木があったので、私達は倒木に腰掛けて行動食を食べながら喉を潤し、10分近く休憩した。














 これはその後に現れたハシゴを下りて来るオバさんのお尻である。(笑)















 前の道標から35分ほど下りるとまた道標があり、その標高は2200mで、前の道標から170m低くなっていた。








更に5分弱下りると左の谷に下・左写真の様な雪渓が残っていて、その下から雪解け水が流れていた。

右写真はその雪渓部分をズームアップして撮ったものである。

雪渓
雪渓部分のUP








 これはその後に現れた崖をロープを伝って下りて来る、オバさんの雄姿である。












 これは先程の道標から40分強下りた所で渡った簡易木橋である。


 この簡易木橋は隙間が多いのでスリルを楽しみながら渡っていた。


 尚、この様な簡易木橋はこのあと幾つも出て来たが、少し怖い物もあった。












 更に10分弱下りると、写真の様に 『この先事故発生・注意!』 と書かれたプレートがあった。








そのあと下方に、下・左写真の様な土石流跡に架かる簡易木橋が見え始めた。

右写真は、その簡易木橋を渡るオバさんである。




 更に20分強下りると道標があり、直ぐ下に大門沢小屋が見えていたので、

 標高は1776mのようである。


 道標には 『農鳥小屋まで6時間』 との記入があるが、これは大門沢小屋から農鳥小屋に

 登る場合の時間である。

 この時の時刻が11時25分だったので、農鳥小屋を4時50分に出発した私達は下りなのに

 ここまで何と!6時間35分を要していた。

 これはゆっくり歩いていたのと、途中で少し道を間違えたり、休憩を何回も取った勢だと思う。


 道標に依ると奈良田までは、まだあと3時間も掛かるようである。(フ〜ッ!)





道標の直ぐ下が、下写真の大門沢小屋だった。

私達はテントの下に腰掛けて休ませて貰ったが、無料で休憩所やトイレ等を使用する訳にはいかないので、コーヒー(500円)を注文する事にした。

中写真がそのコーヒーであるが、本格的なドリップ式で中々美味しかったですよ〜。

私は飲まなかったが缶ビール(500円?)も販売していた。

又、右写真の様な温水シャワールームもあり、『4分間/1人/500円』 との事であった。

私達はこの大門沢小屋で25分ほど休憩して11時50分に出発したが、千葉県大船市のSさんは連絡バスの時間に遅れそう!との事で、一足先に出発して行った。

尚、私はトイレは使用しなかったが、使用させて貰ったオバさんは農鳥小屋より酷かった!と言っていた。

大門沢小屋前の休憩所
美味しかったコーヒー
温水シャワールーム








 大門沢小屋から5分強下りた所にも簡易木橋があった。














 更に10分ほど下りると今度は木橋では無く、写真のような金属製の橋が現れたが、

 この橋は滑りそうで怖かったですね〜。














 更に3分ほど下りると、また木橋が現れた。















 その後に現れたハシゴ。
















 岩だらけの所を越して行く所もあった。













 登山道上に水が流れている所を暫らく進む所もあった。
















 1本丸太も渡った。













 この写真を取った時刻が13時10分なので、大門沢小屋から1時間20分下りた事になる。


 そこには写真の様なプレートがあったが、『大門沢小屋→1時間30分』、

 『奈良田→2時間30分』 との文字が見えた。


 大門沢小屋上で見たプレートには 『奈良田まで3時間』 と書いてあったし、私達は既に小屋

 から1時間20分も下りて来たのに、どうしてあと2時間半も掛かるの?と私はムッ!とした。














 腹を立てたからと言って早く着く訳でも無いし(笑)、10分強下りると倒木が現われたので、

 私達はその倒木に腰掛けて行動食を食べながら喉を潤し、5分ほど休憩した。







その後にも簡易木橋が続けさまに現れたが、右写真の物が最後だった。






 最後の簡易木橋から20分弱下りると写真の様な大岩の横を通ったが、この岩も目印の一つに成っている様で、

 一緒に下山している横浜市のMさんが地図を見ながら、奈良田まであと1時間40分掛かるようです!と言っていた。


 尚、Sさんは時計を見ながら連絡バスに遅れそう!と、ここから少し早足に成った。













 上の大岩から10分強下りると、前方に手作りの木製ハシゴが見えて来た。















 その後は5分弱で吊り橋が現れたが、この吊り橋は歩くと大きく揺れるので気持ちが悪かった。















 吊り橋を過ぎた少し先からは工事の為の迂回路になっていて、写真のような金属製階段を下りて行ったが

 直ぐ近くから重機を使って工事をしている大きな音が聞こえていた。














 迂回路を10分近く下りると、重機を使った大掛かりな工事が行われているのが見えた。















 その後も工事の為の迂回路を通って行った。















 更に5分強下りて森山橋を渡った。















 森山橋から5分弱下りると林道に出たが、そこには折り畳み自転車がデポされていた。











 ここは 『GPS軌跡図』 での 『休憩所』 である、


 この休憩所では下山する時に何度も追い越したり追い抜かれたりして、

 顔馴染みになっていた二人の青年(うち一人は北九州市在住)が休んでいた。


 横浜市のSさんは時間に遅れそう!と、ここから一足先に早足で下りて行った。




私達はその後も林道をゆっくりと歩き、目に付いた花等を写真に撮りながら下りて行った。

そして下の 『第一発電所バス停』 に着いた時刻は15時20分だった。

第一発電所横のトンネル
バス時刻表
第一発電所








 その後は広い舗装道路を下りて行った。













 これは上写真の鉄橋を渡る時に右側に見えていた奈良田第2駐車場を写した物である。


 第2駐車場には沢山の車が駐車していた。













 そしてこれが第2駐車場から10分程で着いた奈良田第1駐車場であるが、まだ20台前後が駐車していた。

 到着時刻は16時ジャストで、農鳥小屋を出発した時刻が4時50分なので、所要時間は何と!11時間10分だった。














 農鳥小屋の大部屋の壁に、農鳥小屋から各目的地へのコースタイム(所要時間)を書いた張り紙があった。


 それには奈良田まで、『早い人=6時間』、『普通の人=8時間』、『のろまな人=10時間』 とあった。


 11時間10分も掛かった私達は 『超のろまな人』 になるのだろう!?(涙)














 今日の山歩きをまとめると、

      農鳥小屋(4:50)〜西農鳥岳(5:45)〜農鳥岳(6:45/7:05)〜大門沢下降点(7:50/7:55)〜

      大門沢小屋(11:25/11:50)〜休憩所(14:50)〜第1発電所バス停(15:20)〜第1駐車場(16:00)

      総所要時間は11時間10分、万歩計は39383だった。





今日は11時間以上の所要時間だったが、その殆んどが下りで又ゆっくりと歩いた上に休憩も多かった勢か?、二人とも疲れは感じて無かった。

しかし22日〜24日と汗を沢山掻いているのに風呂に入っていないので、登山者以外の人達と会ったら臭いだろう!と思い、

奈良田第1駐車場バス停から土手を2〜3分登った所にある、『奈良田の里温泉=550円/1人』 に入りに行った。

右写真が湯船で、オープンデッキは無かったが湯船から山等の景色が見え、雰囲気が九州くじゅうの法華院温泉に似てるな〜!と思った。

奈良田の里温泉入口
湯船からは山やダム等が見えた

下に今日の山歩き中に見掛けた花をまとめて掲載します。

尚、花名には自信は有りませんので、予め御承知置きください。

アオノツガザクラ
ツガザクラ
チシマギキョウ

キバナシャクナゲ
ヤマハハコ
イワオトギリ

トリアシショウマ
タカネグンナイフウロ
ホタルブクロ

ニッコウキスゲ

シモツケソウ

ナナカマドの実
カラマツソウ
クルマユリ

タマガワホトトギス
?1
ヤマシャクヤク

タカネビランジ
オタカラコウ
オカトラノオ

この後は翌日(7月25日)の 『蓼科山、霧ヶ峰』 に続きます。

inserted by FC2 system