加江田渓谷〜赤松山〜花切山 周回



2013年(平成25年)10月30日(水曜日)  快晴  微風


今回は宮崎県と鹿児島県の山で、私達がまだ登った事の無い山に登る事にした。

宮崎県は 『花切山』 と 『矢岳』 で、鹿児島県は 『栗野岳』 である。

この3山は 『九州百名山』 の今度の改訂で新しく選出された山である。

以前から 『これらの山にも登らねば!・・・』 と思っていたのだが、それらの山は当地方からはかなりの遠距離にあるので簡単には行けなかったのである。



10月初めに私は風邪をひき、熱が出て頭が痛く成り、3日間ほど寝込んだ。

暫らくするとオバさんも同様な症状になり、『私からうつった!』 と文句を言われた。

それで、『キスもしないのに私がうつす訳はナ〜イ!』 と言い返してやったが(怒!)、しかし同じ屋根の下で寝食を共にする家族にはやはりうつる様である。(スマン!)



二人とも風邪は10月下旬には大体治ったが、その頃は台風27号と28号がダブルで日本に接近中で天気が芳しく無かった。

しかし10月30日〜11月1日に掛けて晴れマークの天気予報に成ったので、それに合わせて二泊三日の山行計画を立てた。

30日の早朝に自宅を出発して宮崎市に移動し、当日に 『花切山』 に登り、31日は 『矢岳』、11月1日は 『栗野岳』 へ登る予定にした。

1/50000地形図上でのGPS軌跡
白色の点線は10秒間隔の緯線・経線緯線10秒間の距離=約310m、経線10秒間の距離=約250m)、青色緯線・経線は1分間隔、水色の斜線は磁北線


経度   .
緯度   .



31°49′00″











31°48′00″











31°47′00″





                     131°           131°           131°
                      23′            24′            25′
                      00″            00″            00″

加江田渓谷はおおよそ南北間の方向にあり、その渓谷沿いには約8kmにも及ぶ遊歩道が整備されている。

その遊歩道の南の入口が 『椿キャンプ場』 で、北の入口が 『丸野駐車場』 である。

今日登る 『花切山』 へは 『丸野駐車場』 から約3.5km入った所にある 『平成登山口』 から登り始める事にしていた。


 丸野駐車場へは9時20分に到着した。


 丸野駐車場はかなり広く、百台以上?が駐車可能である。


 私達が到着した時は電気工事の作業車が3台停まっていて10人位の人達が作業の準備をしていた。


 写真が駐車場から遊歩道に続く道路で、ここを出発した時刻は9時30分だった。









 上写真の道路沿いには民家が10軒位?あり、そんな道路を5分強歩くと写真のようなゲートが現われた。


 ここから先が遊歩道になるようである。








上のゲートから8分ほど進むと下・左写真のようなBOXがあり、中には遊歩道や登山道を説明した地図が有った。

BOXの横には竹の杖も置いてあり、その少し先には右写真のような距離案内標識も有った。








 遊歩道は写真のように渓流に沿っているが、渓流は奥の方が上流側になり、水の流れとは反対方向に進んで行く。












 上掲のBOX写真から3分ほど進むと、遊歩道の右側(山側)に写真のような 『双石山=ぼろいしやま=509m』 への

 登山口があった。


 このような 『双石山』 への登山口はその後も2ヶ所で見掛けた。





















 上写真の直ぐ先には写真のような鳥獣案内図が有った。



















 上写真から17分ほど進むと川原に大きな岩があったが、その上には写真の様に 『千畳岩』 との案内板があった。


 このような名称を書いた案内板は遊歩道の方々に有り、他には 『かに淵』、『甘茶の泉』、『しばせき』、『静の谷』、

 『おかめが谷』 等を見掛けた。













 上の 『千畳岩』 から4分ほど進むと、遊歩道の両側には写真の様な 『ツワブキ』 の花が沢山咲いている所があった。










 丸野駐車場を出発して45分程で写真の 『多目的広場』 に着いた。


 私達はここに設置してあるベンチで行動食を食べながら喉を潤し、初めて10分ほど休憩した。


 尚、この場所にはトイレが有った。


 また写真の右端に写っているが、ここにも 『双石山』 への登山口があった。








 多目的広場からほんの数分進むと、遊歩道の左側に写真のような建物があり、

 道路にはまだ新しいタイヤ跡も残っていた。


 しかし入口に 『私有地に付き 立入禁止』 の看板が有ったので、その建物が何なのか?確かめる事は出来なかった。












 立入禁止看板から2分ほど進むと遊歩道の左側に写真のような 『平成登山道入口』 の看板があったので

 そこから 『赤松山』 へ登り始めた。









 平成登山道の最初の方は上写真のように、良く手入れ(間伐と枝打ち)された美林の中だったが、

 植林地帯は10分程で抜け、その後は写真のような自然林の中に入った。


 尚、植林地の中を歩いている時は鳥達の鳴き声は全く聴こえなかったが、

 自然林の中に入った途端に 『ピー!ピー!』 と甲高い野鳥の鳴き声が聴こえて来た。


 やはり野鳥達は木の実や虫等の多い自然林内で暮らしているようである。










 自然林の中に入って5分強登ると、立ち樹をグルグルに巻いた写真のような蔓があった。












 平成登山道は上写真の少し先までは割となだらかな道が続いていた。


 しかしその後は写真のような岩や樹の根の階段を登って行くような急登が始まった。


 段差が有り、足を高く上げなくてはならず、少し辛い。















 暫らくはこの様に30度以上の傾斜が有る急登が続いた。





















 その後は写真のように垂直に近い岩場をロープを握って登って行く所もあった。















 更に登っていると大岩があった。


 佐賀県にある 『蛤岳』 山頂の大岩は縦に真っ二つに割れているが、

 ここの大岩は写真のように横に真っ二つに割れていた。













 その後も段差の有る急登の連続を登っていると、今度は写真のようなハシゴが現われた。











 上掲写真のような急登部分を50分近く登り標高がかなり高く成ると、

 登山道の周囲には写真のように大きな赤松を多く見掛けるようになった。


 私は 『もしかして!?・・・』 と思い、根元部分に注意しながら登っていたが、

 残念ながら目当ての物は1本も発見できなかった。(涙!)















 その後の登山道は崖の直ぐ上を通る所もあり、崖下を見ると写真のように深い谷だった。





















 しかし、そんな崖っ縁にも写真のような赤松の大木が生えていた。
















 急登の連続を1時間20分ほど登ると写真のような分岐標識が現れた。


 この分岐で左折すると 『くんぱち山=500m』 へ行けるようだが、私達は今回そこには行かなかった。









 この写真が 『赤松山』 の山頂?で、上の分岐標識から5分で着いた。

 到着時刻は12時25分で、平成登山道入口から1時間50分が経過していた。

 しかしこの場所には標高を記入した山頂標識は無く、

 写真のように 『赤松展望所』 との看板があるだけだった。

 果たしてここが赤松山の山頂なのだろうか? 

 尚、GPSでは558mの標高を表示していた。


 私達は写真のベンチに腰掛け、ラジオを聴きながら昼食休憩をする事にした。

 尚、この写真の後方にも赤松が沢山写っているが、私はそれらを見て

 『この山には以前は沢山松茸が生えていたんだろうな〜!?』 等と思いながら

 パンや茹で栗等を食べていた。







 この場所は 『赤松展望所』 の名称が付いているのに展望が悪く、

 上写真で分かる様に周囲は樹木で覆われて展望は殆んど無い。


 僅かに展望が有ったのは左写真の南西方向の景色だけで、写真中央の山がこの後に目指す 『花切山』 である。

















 この地図は上掲の山頂写真で 『赤松展望所』 看板の左横にある地図である。




















 この写真は上地図の右下部分だけを写したもので、

 現在位置(赤松展望所)と次に目指す 『花切山』 部分だけの拡大地図である。


 これを見ると 『赤松展望所〜花切山』 間の距離は1.5kmしかないのに

 80分の所要時間になっている。


 私達はそれを見ながら 『たった1.5kmの距離なのに、どうして80分も掛かるのだろう?』

 等と話していたが、その訳は下り始めて直ぐに分かった












 『赤松展望所』 で約20分の昼食休憩後、今度は 『花切山』 を目指して赤松展望所を下り始めたが、

 下り始めと直ぐに写真のようにロープが連続して張ってある急坂だった。














 写真はその急坂をロープを握って下りて来るオバさんの雄姿である。
















 その後はオバさんが見上げている垂直な岩の下を通る所があったが、

 昼食時に聴いたラジオニュースでは、東北地方で今日も先ほど地震が有った!と報道していた。


 それで私はその下を通る時は、『どうか今は地震が起きませんように!・・・』 と、御先祖様にお祈りしながら急いで通り過ぎた。















 鞍部近くなると写真のような尾根道の急坂を下りて行った。














 20分位?で鞍部を過ぎたので、その後は当然のように登りになるが、

 その登りは写真のようにロープを張った急登部分が多かった。












 その後の急登の登山道では写真のような 『ツチトリモチ』 を数ヶ所で見掛けた。


 尚、このキノコは食べられるのか?、毒なのか?、私は知らない。












 登る途中の樹間に北方向の景色が少しだけ見える所があり、学園都市方面では?と思ったが自信は無い。


 尚、その付近も写真のように赤松が多かった。














 『赤松展望所』 を出発してちょうど1時間した所に、写真のような道標があった。

















 上写真から12分登った所が 『花切山=669m』 の山頂だった。


 時刻は13時57分で、赤松展望所からの所要時間は72分になり、

 地図の所要時間より8分だけ早かったので私は少し嬉しかった。












 花切山の山頂も上写真のように周囲は樹木で覆われ、展望は殆んど無かった。


 写真のように、僅かに南東方向の景色だけが樹間から見えた。

 その見えていた景色は 『鵜戸神宮』 辺りかな?と思ったが、自信は無い。


 私達は誰も居ない静かな山頂に腰掛け、行動食を食べながら喉を潤し13分ほど休憩した。









 花切山山頂から5分ほど下りると、写真のような 『花切展望所』 の看板があった。


 花切山山頂では展望が無かったし、この際折角なので花切展望所にも登ってみる事にした。









 写真が上写真から時間にして1分弱で着いた 『花切展望所』 である。


 私はこの場所に登ってまた失望した。


 写真のようにこの展望所も周りは樹木が茂っていて、殆んど展望は無いのである。(怒!)


 普通、このような所は展望所とは言わない!のではなかろうか?





                     花切山
                       ↓






 この写真はその展望所から南東方向の上方に僅かに見えていた、先ほど登った 『花切山』 である。














 この写真は展望所の北方向の景色だが、彼方に白い建物群が見えていたので、

 宮崎大学等のある学園都市辺りかな?と思ったが自信は無い。













 文句を言いながら早々に 『花切展望所』 を後にした私達であるが、

 その後の登山道も写真のようにロープを握っての急坂部分も多かった。













 その後の登山道は樹の根の張った急坂も多く、私達は縦根に乗らないように慎重に下りて行ったので

 歩行スピードが中々上がらなかった。









 花切山山頂から下り始めて50分程で写真のような分岐標識のある場所に出た。

 この場所は最初の 『GPS軌跡図』 で、『椿キャンプ場・あかご淵』 分岐に当たる。


 私達はここでは右折して 『あかご淵』 を目指したが、反対方向に行くと 『椿キャンプ場』 に下りれるようである。


 その椿キャンプ場には私達は16年前(1997年=平成9年)の8月に子供と一緒にログハウスに泊まり、

 翌日に 『双石山』 に登った事があった。










 その後の登山道では写真のように、今迄に見た事の無い気持ちの悪いキノコを見掛けた。














 上掲の分岐標識から25分ほど下りた登山道脇では、何の菌が付着しているのか?知らないが

 写真のように立樹の幹が3〜4mの高さに渡って真っ白だった。










 分岐標識から50分ほど下りると、前方に写真のように小さな沢が見えて来た。


 その沢を渡っている時にふと後ろを見ると、何時の間にか単独の青年登山者がいたのでビックリ!した。


 会話すると私達と全く同じルートを歩いて来た!との事である。

 どうやら地元の人のようで?、このルートは何度も歩いた事が有るようだった。









 上写真の沢から3分弱で呆気なく写真の 『あかご淵』 に出た。


 尚、写真の道は加江田渓谷沿いの遊歩道である。













 私が上の写真を撮っている間に、私達を追い抜いた青年登山者は凄い速度でスタ!スタ!と歩いて行き、

 アッ!と言う間に姿が見えなく成ってしまった。














 『あかご淵』 から丸野駐車場方面に3分ほど進むと、『人形淵』 の案内板があった。














 『人形淵』 から10分ほど進むと渓谷から少し離れた植林地の中を通るが、

 その植林も良く手入れ(間伐と枝打ち)されていたので、写真のように見て気持ちの良い美林だった。











 『あかご淵』 から25分で写真の 『平成登山道入口』 に着いた。


 ここへの到着時刻が16時15分で、今朝はこの場所を10時35分に出発していたので、

 『赤松山〜花切山』 を経由してこの場所まで周回するのに、休憩時間等も入れて5時間40分を要した事になる。












 尚、その付近で私は何気なく足下を見たら、スパッツに写真のような青虫がくっ付いていたので枯枝で払い落としたが

 刺されたり喰われたりしなくて良かった〜!と思った。













 その後も写真のような遊歩道をゆっくり歩いて丸野駐車場に戻って行ったが、

 残念な事に渓谷沿いの木々の紅葉はまだ全く始まっていなかった。














 そんな遊歩道を歩きながらふと渓流を見ると、仔犬が口を開けた様に見える写真のような岩があった。









下の左写真は往路時にも通った 『硫黄谷休憩所』 である。

その時もこの場所にバナナの樹に良く似ている樹があるのは気付いていた。

復路時にその樹を良く見ると、奥の方の樹に実の様な物?がぶら下がっているのに気付いた。(下・右写真)

その時は 『何の実かな〜?』 と、オバさんと話しながら写真に撮っていた。

これと同じ樹は 『私有地に付き、立入禁止』 の建物の入口部分にも数本あり、そこの樹にも同じような物がぶら下がっていた。

その後、丸野駐車場近くまで戻ると地元の方が道に出てあったので、この写真を見せてお尋ねすると、この先端の黄色い物は 『バナナの花』 との事でビックリ!した。

そして以前は丸野駐車場にもバナナの樹があり、当時その樹にはモンキーバナナの様に小さな実が生っていたが、現在は伐採して無いとの事だった。

硫黄谷休憩所にあるバナナの樹
バナナの花


 この写真に写っているレールのような物も往路時に気付いていた。

 復路時もこのレールのような物が5m位残っているのに気付き、 『何かな〜?』 と話しながら写真に撮っていた。

 それでこの画像も見せながら上記の地元の方にお尋ねすると、この遊歩道に以前はトロッコが走っていたそうで、

 伐採した木材をトロッコで運んでいた!との事である。

 そのトロッコ道は今の椿キャンプ場から丸野駐車場まで続いていて当時、丸野駐車場は貯木場だったそうである。

 そして40年前(1973年=昭和48年)頃まではトロッコは実際に走っていた!との事であった。

 又この遊歩道を毎日、往復散歩している御夫婦が2組おられるとの事だった。


下の写真は民家近くの遊歩道で見掛けた花だが、花名に自信は無い。

カワラボウフウ?
ハナシュクシャ?
ホトトギス


 丸野駐車場に戻った時刻は17時25分で、『あかご淵』 からの遊歩道歩きに1時間35分を要していた。


 今日の山歩きをまとめると

     丸野駐車場(9:30)〜平成登山道入口(10:35)〜赤松展望所(12:25/12:45)〜

     花切山(13:57/14:10)〜花切展望所(14:15/14:20)〜椿キャンプ場・あかご淵分岐(14:55)〜

     あかご淵(15:50)〜平成登山道入口(16:15)〜丸野駐車場(17:25)で、

 総所要時間は7時間55分、万歩計は写真のように32659だった。



 下山後は今晩の宿泊予定地である小林市野尻町にある、『道の駅 ゆーぱる のじり』 に移動した。

 この写真は翌朝に撮ったものだが、ここへの到着時刻は19時近くにもなり、すっかり暗くなっていた。

 この道の駅には温泉施設が有る事を知っていたので、車内を片付け宴会の準備後に温泉に入った。(300円/1人)

 私は5月初めに脚を痛め(まだ完全には治っていない)、今月初めには風邪をひき体調はまだ万全では無かった。

 それなのに今日は久し振りに4本の手足をフルに使うハードな急登や急坂が多く、その為に最近は殆んど使用して

 無かった手足の筋肉を多用したようで全身の筋肉が凄く痛かった。(特に太ももからお尻に掛けての筋肉が)

 それで私はそれらの筋肉をジャグジーに当てたりして随分長い時間(30分近く)温泉に入っていた。




 入浴後に宴会に入ったが、開始時刻はもう8時過ぎだった?ように思う。

 写真が当夜の宴会料理で、何時ものようにオバさんが早起きして作った物ばかりである。

 宴会料理を簡単に説明すると、

        左上の容器は、空豆の塩茹で、

        左下の容器は、ビーフン、

        右上の容器は、筑前煮、

        右下の皿は、  茹で卵と茹で栗。

 飲み物はビール1缶ずつの他は焼酎とウイスキーである。

 『巨人』 対 『楽天』 の日本シリーズ第4戦のラジオ放送を聴きながら宴会が終わったのは

 9時を大分過ぎていた?と思う。 当夜は疲れと酔いの為、私は直ぐに爆睡したようである。




この後は10月31日の 『矢岳〜龍王山 周回』 に続きます。

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