2012年(平成24年)5月5日(土曜日) 晴れ 弱風 『福岡県・大分県・熊本県』 3県の県境付近にある 『国見山・三国山・八方ヶ岳』 の3山には、私達はこれまでに其々4回登った事があった。 しかし今までの山行では、それらの中の1山だけをピストンするか、または 『国見山〜三国山』 間を縦走しただけだった。 それで今回はその3山をグルッと縦走周回する計画を立てた。
写真は県道9号線の三叉路から写した、国見山登山口(左側の白い階段手擦り部分)だが この三叉路が今回のスタートとゴール地点になる。(上のGPS軌跡で、三叉路) この場所が分かり難いので少し説明する。 『矢谷キャンプ場』 前の道路を登って行くと、『きらりキャンプ場』 に突き当たるので左折する。 その道路を数百m登ると県道9号線に突き当たるので、右折する。 その県道9号線を数分登ると、三叉路に出る。 写真はその三叉路から右方向を写したものである。 尚、この三叉路部分は道路が広く成っているので、数台が駐車可能である。 私達はこの三叉路部分に駐車して身仕度をし、ここをスタートした時刻は8時20分だった。 登山道は写真のように、左側の雑木林と右側の植林地との境界を登って行く事が多かったが、 最初からかなりの急登できつかった。 また、この登山道は最近歩く人が少ないようで?踏み跡が薄く、テープ等の目印も少ないので、 途中では少し道を探す所も有った。 上のような急登を25分弱登ると、ちょっとしたピークに出た。(GPS軌跡で、ピーク) そのピークの立ち樹にはテープが巻かれていて、写真のような矢印(←)が直ぐ目に付いた。 ここで地図を見れば良かったのだが、私はその矢印が登山道の順路と思い込んだので何の疑いも無く左折した。 左折した登山道は凄い急坂だったが、途中の枝には赤テープ等が有ったので、5分強グングン下りた。 しかし何だか変に感じたのでそこで地図を見ると、私達の進む登山道とは反対方向に下りていた。 それで今度はその凄い急登を10分強掛けて登り返したが、ここで精神的にも肉体的にもかなり疲れ、 登り返したピークで喉を潤し5分ほど休憩した。(クソー!、一体何なんだ!、このテープと矢印は!・・・ 怒!!) 登り返したピークで5分ほど休憩した後は気を取り直し、今度は右折した薄い踏み跡を5分強進むと、 写真のような未舗装林道に出た。(GPS軌跡で、林道出合) ここで左折して10m弱進むと、右側の土手に細い踏み跡が有り、少し上にテープが見えた。 その後の登山道も写真のように細かったが、所々に目印が有ったので登山道を外れていない事が分かり、 その度に安堵しながら進んで行った。 その後標高を上げて行くと、登山道の周囲で写真のようなシャクナゲを見掛けるようになった。 周りの景色等から、もう直ぐ 『国見山の山頂』 に出ると思われる所で、 前方の登山道を写真のような黄色の 『立入禁止テープ』 が塞いでいた。 私達は 『この先の登山道が崩壊して山頂まで行けなく成ったのかな?』 等と話しながら、 そのテープの下を潜って進んだら2分程であっ気なく下写真の 『国見山の山頂』 に出た。 山頂で良く考えたら、国見山から下山する場合に、私達が登って来た登山道へが 『立入禁止』 だったのである。 私達が登り始めた三叉路の登山口には、そんな 『立入禁止』 の看板は何も無かったので私達は登り始めたのだが、 その登山道は現在は整備されて無く、また登る人も少ないので、遭難防止の為に 『立入禁止』 に成ったようである。 下写真が登山口から登り始めて1時間30分で着いた、『国見山=1018m』 の山頂である。 山頂からの展望は南方向だけで、他の方向は樹木で見えなかった。 私達はこの山頂で行動食を食べたりして5分ほど休憩後は、次の 『三国山』 に向けて出発した。
国見山の山頂からはロープ場等を経て5分強下りると、写真のような分岐標識が現れた。 ここでは 『三国山』 方向へ右折した。(GPS軌跡で、三国山分岐) も た い 尚、ここで直進すると 『茂田井登山口』 に下りる。 上の分岐標識から2〜3分進んだ登山道周辺では、写真のようなヤブ椿の花が辺り一面に落ちていた。 更に10分ほど進んだ登山道脇では、写真の様にちょうど満開のシャクナゲが所々に有った。 また上写真の直ぐ近くには、写真のような岩ピークがあった。 折角なので、そのピークにも登ってみる事にした。 しかしそのピークは1人が立てる位の広さしか無く、 直ぐ下は断崖絶壁だったので高所恐怖症気味の私はかなり怖かった。 しかしその怖さを我慢して撮ったのが下写真ですので、どうぞジックリ見てやって下さい。(笑)
三国山への登山道は、写真のような自然林の中を通る所が多かったように思う。 上掲の岩ピークから15分強で写真のような 『鬼の洞』 分岐標識が現れたが、 そこは以前行った事が有ったので今回は素通りした。 上の 『鬼の洞』 分岐標識から10分弱進むと、 写真のような 『山口登山口』 へ下りる分岐標識が現われた。(GPS軌跡で、山口越) その後の登山道も自然林の中だったが、写真のような急登が続いていた。 上写真のような急登部分が終わり尾根道になると、写真のようにちょうど満開のミツバツツジを所々で見掛けた。 写真が国見山の山頂から1時間5分で到着した、『三国山=994m』 の山頂である。 この山頂には去年の5月4日に登っていたが、 その時には無かった写真のような新しい山頂標識が増えていた。 尚、この山頂は 『福岡県・大分県・熊本県』 の県境との事で、 山頂がこのように3県に跨るのは九州ではここだけのようである。 山頂で私達は行動食を食べたりしてちょうど10分休憩したが、 3県に公平に滞在するよう、3分20秒置きに3県を移動した。(笑) 『三国山』 の山頂では前述の様にちょうど10分休憩してから、次が最後の山になる 『八方ヶ岳』 に向けて出発した。 その途中には写真のようなロープ場も有った。 『三国山』の山頂から25分ほど下りると、写真のような 『宿ヶ峰尾不動尊』 を祀った境内を通った。 上写真から更に2分ほど下りると、写真の県道9号線に出た。(GPS軌跡で、県道9号線出合) この県道9号線を左に登って行くと 『鯛生金山』 方面で、 右に下りて行くと、今朝私達がスタートした 『三叉路登山口』 の前を通り山鹿市方面である。 上写真で右折して30m位進んだ所には、写真のような水場があった。 その後は写真のような県道9号線を下りて行った。 上写真から10分ほど下りると下・左写真のように、登って来た 『国見山』 と 『三国山』 の山頂とその稜線が右手に見える所があった。 また或る所では、右写真のような 『キンラン』 が咲いていた。
前掲の県道9号線出合から20分弱下りると、左側に写真のような林道入口が見えて来た。(GPS軌跡で、林道入口) その林道の入口には頑丈な車止めゲートが有ったので、その横をすり抜けて中に入った。 その林道は直ぐ未舗装になったが、10分ほど進んだ所には写真のような大型重機が置かれていた。 その林道を更に進んでいると、前方から写真のような軽トラックがやって来たのでビックリ!した。 林道入口に有った頑丈なゲートはシッカリ施錠されていたので、私達は林道内には車は入っていないと思っていた。 軽トラックには年配の御夫婦が乗ってあり、八方ヶ岳登山口を尋ねると降りて来て親切に教えてくれた。(感謝!) 私達が既に 『国見山〜三国山』 と登って来た事を話すと、驚いてあった。 会話するとその御夫婦は養蜂もして有り、許可を貰ってこの林道奥にも蜜箱を置いているとの事だった。 写真に写っている木箱が蜜箱だが、その様な蜜箱を設置してあるのは今迄の山歩き中に私は何回も見掛けていた。 しかしその構造等は知らなかったので、実物を見ながら色々と教えて貰った。(再び感謝!) 軽トラックの御夫婦と10分近く立ち話をした後、5分程で写真のような林道終点に着いた。(GPS軌跡で、林道終点) その林道終点の林内には、先程の御夫婦が設置された下写真のような蜜箱があった。 この蜜箱に出入りする蜜蜂は日本蜜蜂との事で、その日本蜜蜂達は凄く小さかった。 蜜箱の下部にある右写真のような狭い金網ゲートは、日本蜜蜂しか出入りできない間隔だそうで、その金網ゲートを日本蜜蜂達が忙しそうに出入りしていた。
私達はこの林道終点にある倒木に腰掛け、行動食を食べたりして15分ほど休憩した。 その後は林道終点の写真のような所から八方ヶ岳山頂を目指して登って行った。 先程の御夫婦からは、この登山道を歩く人は最近殆んどいないので、もしかしたら藪化しているかも?との事だった。 写真はその登山道の一部で、踏み跡は薄かったが所々に古い目印が有ったので、道を探すような事は無かった。 そんな登山道には、写真のような 『ギンリョウソウ』 もあった。 林道終点から20分弱登ると、写真のような垂れ幕のある尾根道に出た。 林道終点からの登山道には写真のように間伐した樹や風倒木が結構有り、 それらを巻いて進むにも踏み跡が無いので自分で開拓しなければ成らず、少し手間が掛かった。 林道終点から25分強で、写真のようなベンチの有る 『穴川越』 に出た。(GPS軌跡で、穴川越) この場所は 『江良橋登山口』 から登った時に何回か通ったので記憶が有った。 上の 『穴川越』 から10分弱登ると展望所が有り、そこには写真のように 『ミツバツツジ』 が咲いていた。 その後の登山道にはロープ場もあったが、その横には写真のように絶妙なバランスの岩が乗っていた。 上の岩から10分弱で尾根道に出た。 上写真から尾根道を10分弱登ると、写真のように 『斑蛇口』 へ下りる分岐があった。 上写真から更に10分ほど登ると、『八方ヶ岳=やほうがだけ=1052m』 の山頂に出た。 山頂には写真のように小さな石祠も有り、私達が着いた時には1家族(4人)が休憩していた。 私達はこの山頂部に腰掛けて、下写真のように360度の展望を眺めながら行動食や果物を食べたりして40分間ほど休憩した。 尚、私達より後から登って来た同年代の男性登山者からは、山頂から見える景色を教えて頂いた。(感謝!) 下に当日、山頂から見えていた各方向の景色を掲載する。
八方ヶ岳の山頂で40分ほど休憩後は、登って来た道を2分ほど戻り、 写真のような 『山の神』 に下りる分岐標識から左折した。 上の分岐標識から 『山の神』 に下りる登山道は、最初は小さなアップダウンが有るが、 暫らく進むと九十九折りの下りだけになる。 そんな登山道では樹間に、写真のような 『カニのハサミ岩』 を垣間見ながら下りて行った。 林道近くまで下りると、下写真のような花が咲いていた。
『八方ヶ岳山頂』 からちょうど1時間で、写真の 『八方ヶ岳林道』 に下りた。(GPS軌跡で、八方ヶ岳林道出合) 上写真の林道に出たら、『江良橋』 方面は右折である。 しかし八方ヶ岳山頂で見える景色を教えて頂いた方から、上写真で左折して100m程行くと 『カニのハサミ岩』 が綺麗に見える所が有りますよ!と教えて頂いていた。(再び感謝!) 写真がそのポイントから写した 『カニのハサミ岩』 だが、私にはどうしても蟹には見えず 『雄ライオン』 が座っているようにしか見えませんね〜? その後は写真のように舗装された 『八方ヶ岳林道』 を 『江良橋』 方面に下りて行った。 林道を歩いている途中で思い出したが、2年前(2010年3月27日)にこの林道を歩いている時に舗装工事が行われていた。 そんな林道脇では下写真のような花を見掛けた。
八方ヶ岳林道を下り始めて30分弱した所には、写真のようなチェーンが張ってあり、進入禁止になっていた。 上写真から更に15分ほど下りると、写真の 『江良橋』 に着いた。(GPS軌跡で、江良橋) ここの駐車地にはまだ1台の車が停まっていた。 その後の 『矢方ヶ岳林道』 を下りている途中では 『矢谷渓谷キャンプ場』 や 『きらりキャンプ場』 の横を通った。 そして上写真の 『江良橋』 から20分程で、写真の県道9号線に突き当たったので、右折して登って行った。 上写真から右折して10分ほど登ると、今朝出発した写真のような三叉路に到着した。 到着時刻は16時40分だった。 今日の山歩きをまとめると、 三叉路(8:20)〜ピーク(8:45)〜道迷い(8:45/9:10)〜林道出合(9:15)〜国見山山頂(9:50/9:55)〜三国山分岐(10:00)〜 山口越(10:45)〜三国山山頂(11:00/11:10)〜県道9号線出合(11:40)〜林道入口(11:55)〜林道終点(12:20/12:35)〜 穴川越(13:00)〜八方ヶ岳山頂(13:45/14:25)〜八方ヶ岳林道出合(15:25)〜江良橋(16:10)〜三叉路(16:40)、 GPSの積算距離は約15.5kmで全所要時間は8時間20分、万歩計は33283だった。 下写真は今日の山歩き中に見掛けた 『 タラの芽』 だが、写真のように大きく成っていたので採るものは1個も無かった。(涙)
しかし 『山ウド』 は写真のようにちょうど食べ頃の大きさだったので、有りがたく頂戴して行った。(山の恵みに感謝!)
ところで私達は 『矢谷渓谷キャンプ場』 近くの相良地区に、国指定特別天然記念物の 『アイラトビカズラ』 が自生するのを2年前に知り、それ以降毎年訪れていた。 尚、アイラトビカズラの説明は、次の サイト−1、サイト−2、サイト−3 等に詳しいので、興味のある方はそちらも訪ねてみて下さい。 『アイラトビカズラ』 が自生している所は写真のように公園化されていて駐車場とトイレが有り 土手上に藤棚みたいな棚が2つ有る。 写真は上写真に写っている説明板をUPしたものである。 写真は土手上にある、アイラトビカズラの蔓棚である。 2年前(2010年)の3月27日に訪れた時は、写真のようにまだ蕾だった。 去年は5月4日に見物に来たが、全く咲いて無かった。 しかし今年は下写真のように、ちょうど開花しているものを見る事が出来た。(喜!)
私が今迄に地元の方に訊いた限りでは、このトビカズラは毎年は咲かないようで、人によって 『1年おき』 とか 『5年位に1回』 等とまちまちだった。 しかし今年は上写真のように今がちょうど満開なので、如何ですか?、貴方もこの珍しい花を見に行ったついでに 『八方ヶ岳』 にでもちょっと登ってみませんか? 今回の山行では上記で紹介した通り、私達は3年越しにやっと 『アイラトビカズラ』 の花を見る事が出来た。 そして今日の山歩き中には私の大好きな 『山ウド』 を採取していたので、私は晩酌の事を思いながら上機嫌で家路に就いたのだった。 |