阿蘇山(日の尾峠〜高岳〜中岳)


2009年(平成21年)9月19日   快晴   弱風


『阿蘇南外輪山』 と呼ばれるその西端は 『俵山峠』 で、東端が 『黒岩峠』 になり、その距離は約40kmある。

私達はその距離を5区間に分け、その内の4区間はここ数年間で少しずつ歩いて来た。(その幾つかは既報)

そして最後に残っていたのが 『清水峠〜高森峠=7.6km』 だった。

今回の山行ではその区間を歩いて 『阿蘇南外輪山歩き』 を完了させる事と、今迄にまだ歩いた事の無い 『日の尾峠コース』 で 『阿蘇・高岳』 に登る計画を立てた。


     根子岳  高岳 中岳 烏帽子 杵島岳 
        ↓   ↓  ↓     ↓↓

 1日目は 『日の尾峠コース』 を歩く計画だった。


 このコースの予想所要時間は往復で5時間位だったので、自宅を早朝に出発した。


 早朝はまだ道の駅が開店していないので、途中では 『大観峰=阿蘇北外輪山の最高峰=936m』 で休憩した。


 この 『大観峰』 からは写真のように 『阿蘇五岳=涅槃像の形』 が真正面に綺麗に見える。





      根子岳 日の尾峠    高岳
        ↓     ↓       ↓



  『大観峰』 で20分ほど休憩後に10分強走ると、今日の目的の山である 『高岳』 がかなり近くに見えて来た。


 私達が目指している 『日の尾峠』 は、『根子岳』 と 『高岳』 の鞍部にあり、

 今日は左写真に写っている稜線を歩いて 『高岳』 に登る予定である。








 『大観峰』 からは約45分で、写真のような案内板のある 『日の尾峠=標高990m』 に着いた。


 自宅からここ迄、122kmの距離を3時間20分も掛かっていた。


 『日の尾峠』 に着く少し手前で、『根子岳・東峰』 への登山口の一つである 『ヤカタガウド』 を

 通ったが、そこには1台の車が駐車していた。


  『日の尾峠』 の駐車場は、5台位が駐車できる広さだったが1台の車も無かった。


 その駐車場には 『根子岳・西尾根ルート』 の登山口標識もあったが、

 そのルートは案内板に書いてあるように、私達には無縁(岩登り)のルートのようである。









 写真が 『高岳』 への登山口であるが、

 この登山口や駐車場周辺には 『ミゾソバ』 と 『ハガクレツリフネ』 が沢山咲いていた。


 登山口を出発した時刻は10時30分だった。







登山道の最初はあまり手入れされていない植林地だったが、そこには下のような花が咲いていた。

オオマルバノテンニンソウ(ツクシミカエリソウ)
ハガクレツリフネ







 そんな植林地を10分程で抜けると、写真のようなカヤトになった。









そんなカヤトの中には下写真のような花が咲いていた。

ミズヒキ

キンミズヒキ








 カヤや笹等は進むに連れて徐々に背が高くなり、またブッシュ度は写真のように段々濃くなっていった。










 写真は歩き始めて30分程した所でカヤ等の隙間から前方に僅かに見えていた 『高岳・東峰』 を写したものである。


 私は、私の背丈よりも遥かに高いカヤ等をストックや手で掻き分けながら進んでいたので、

 この付近では既に両腕には引っかき傷が幾つも出来、血が滲んでいた。(涙)


 またカヤ等を掻き分けても地面が良く見えない時があり、

 運悪くちょうどそこが曲がり角や段差のある時等、私は何度もこけて痛かった。(クソー!)










 写真は上の写真から10分ほど進んだ所の岩上から、後方の 『根子岳』 を写したものである。













 そんな風にして1時間近く登った所の左側には、写真のように猿に良く似た岩があった。


 写真は少しズームUPして写したものである。









 写真は登り始めて1時間20分程した所で、近くに見えて来た 『高岳・東峰』 を写したものである。


 この付近は下の方から見た時は、背の低い草地のように見えていたのだが、

 実際にそこに来てみると写真のように背の高いカヤ等が茂っていた。


 又その付近は痩せ尾根の連続で、カヤ等で地面が良く見え無い所等では足を踏み外し、

 私はまた何度もこけた。(クソー!・・・怒る)










 上写真から20分ほど登ると、写真のような岩場が現れた。










 写真は上の岩場から10分ほど登った所で、下方を写したものである。

 写真中央の鞍部付近に林道が細く写っているが、その付近が 『日の尾峠登山口』 である。


 この写真では今迄歩いて来た尾根上に見える登山道は背の低い草地等のように見えると思う。

 しかし実際は、これまで写真紹介した来たように酷いブッシュの連続だったのである。


 この写真を撮っている時に、登山道の中間付近で白色を着た二人の登山者の姿が

 時々見え隠れしながら登って来ているのが見えた。

 それで、その二人も濃いブッシュ部分で時々こけながら登って来てるのかな〜?と思った。(笑)


 上の岩場を過ぎると、写真のような灌木帯が多かった。

 尚、根子岳の右後方に見える山々は 『祖母・傾』 山群である。



       大鍋  高岳・本峰    天狗の舞台
        ↓     ↓         ↓


 上掲写真のような灌木帯を20分ほど登ると、写真のような 『高岳・東峰』 に着いた。


 到着時刻は12時30分だったので、ここまでちょうど2時間の所要時間だった。


 東峰には既に6人ほどの登山者がいたが、『高岳・本峰』 や下方の 『大鍋』 の方から多くの登山者が

 この 『高岳・東峰』 に歩いて来ているのが見えた。







 私達は 『高岳・東峰』 の先端部の岩に腰掛け、写真のような深い谷や根子岳や祖母・傾山群などの景色を眺めながら

 昼食休憩をする事にした。


 お湯を沸かし、インスタント味噌汁を啜りながらおにぎり弁当を食べた。


 そして食後のデザートやコーヒー等で50分ほど昼食休憩した。





昼食休憩後はザックを 『高岳・東峰』 にデポし、空身で 『高岳・本峰』 と 『中岳』 を往復して来る事にした。

下の左写真が 『高岳・本峰』 の山頂で、右写真が 『中岳』 の山頂である。



『高岳・本峰』 までは20分掛かったが、この山頂では大阪から来たと言う、同年代の方達3人(御夫婦と友人)と一緒になった。

この方達は日本百名山を登っているとの事で、今日の午前中に 『久住山』 を登り終え、午後からこの 『高岳』 にはインチキしてロープウェイで登って来たと笑ってあった。

しかし明日以降は 『祖母山』、『霧島連山』、『開聞岳』 と毎日登る予定との事だった。(驚!)

その方達と暫く談笑後は、『中岳』 までちょっと行ってみる事にした。



私達は空身なので途中で多くの登山者を追い抜いた。

15分程で中岳に着いたが、その時は中岳には誰も居なかった。

しかし色んな方向から多くの登山者がこの中岳に歩いて来ているのが見えた。

高岳山頂(1592m)で
後方にくじゅう連山
    ↓
中岳山頂(1508m)標識の左横は火口の噴煙
烏帽子岳         杵島岳     .
 ↓            ↓    .

『高岳・東峰〜高岳・本峰〜中岳』 間の往復には全部で1時間30分を要していたが、下写真はその間に沢山咲いていた花である。

アキノキリンソウ
ツクシゼリ

ザックをデポしていた 『高岳・東峰』に戻り、早速登る時と同じ道を通って下山する事にした。

下山時もまたあの酷いブッシュを掻き分け、そして二人ともまた何度かこけながら下山した。(笑)

下の花達は今日の登・下山時に見掛けた花等である。

ナガミノキケマン
ガマズミの実
シモツケソウ

イヌタデ
ハギ
アキノキリンソウ

下の 『ダイモンジソウ』 は下山時に見掛けたのだが、私は初めてだったので、この花を見つけた時は大変嬉しかった。

フクオウソウ
ダイモンジソウ
リンドウとアキノキリンソウ


下りる時は1時間30分で下山したが、駐車場には私達の車しかなかった。

登る途中で見掛けた二人連れの登山者はどうしたのだろう?と私は思った。

私達よりも早く下山したのだろうか?、それとも酷いブッシュとの格闘が続くので途中で登頂を諦めたのだろうか?



今日の山歩きをまとめると、

         日の尾峠登山口(10:30)〜2時間〜高岳・東峰(12:30/13:20)〜20分〜高岳・本峰(13:40/13:45)〜20分〜中岳(14:05/14:10)〜

                          40分〜高岳・東峰(14:50)〜1時間30分〜日の尾峠登山口(16:20)で、万歩計は14294だった。



それにしてもこの時期は、登山道があんなに酷くブッシュ化しているとは思わなかった。

登山道全体の70%位?は藪漕ぎしながら歩いていたように思うので、このコースは夏草やカヤ等の茂る時期は避けた方が良いと思う。




 下山後は明日の登山口である 『清水峠』 に向かった。


 その 『清水峠』 は去年の10月にも訪れていたので、

 まだ道を憶えており(私はまだアルツハイマーでは無いようである・・・笑)、1時間程でスムーズに移動出来た。


 『清水峠』 近くの道路脇には、写真のように 『ハガクレツリフネ』 と 『キツリフネ』 が混在して沢山咲いている所もあった。











 写真が 『清水峠』 で、広くなった道路部分に10台近く?が駐車可能である。










 清水峠には1台の車も無かったので、私は清水峠の1番広い場所に道路と並行に駐車した。

 そして車の陰になる部分に、写真のような折り畳みテーブルと椅子を並べた。

 そうすると道路を通る車からは見えないし、車が巻き上げるほこり等も防ぐ事が出来る。


 私は今夜の宴会にバーベキューをリクエストしていたので、

 オバさんは自宅で下準備した食材を保冷バッグに入れて持って来ていた。


 最近は陽が短くなったので、宴会はいつもよりかなり早い18時近く?から始めた。

 しかし18時30頃には暗くなり始めたので、残っていた物全部を一気に焼いてしまい、

 それらを車の中に持ち込み、車内灯とヘッドランプを点けて宴会を続行した。


 宴会は19時半頃?まで続いたように思う。



清水峠を通る道路は 『県道319号線』 だが交通量は非常に少なく、私達が宴会している時間もほんの数台の車しか通らず、夜間は1台も通らなかった。

当夜は20時位?には二人ともかなり御機嫌でシュラフの中に潜り込んだと思う。

このようにして今回の山行、第1日目は過ぎて行った。

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