傾 山(1605m)


2009年(平成21年)5月8日   快晴   微風


今回の山旅は当日の午前中にバタバタ!と決まった。

週間天気予報を見て、今日から山に行こうとは思っていたのだが、行き先の候補が幾つも有って、前日まで登る山に迷っていた。

それが10時頃になって急にオバさんと意見の一致をみて、『傾山』 に登る事に決定した。

登る山が決定したので、オバさんは食料品の買い出しに出掛け、私はガソリンを満タンにして車内の清掃等をした。

今日は夕方までに明日の登山口である 『九折登山口』 に着けば良いだけなので、昼食を済ませてからもゆっくりし、自宅を出発した時刻は14時15分だった。



今回走る道路も今迄に何回ともなく走っているので、どの付近で 『ネズミ捕りをしているか!』 等は大体知っている。

それが今日は思わぬ所でネズミ捕りをしていたので驚いた。

そこは見通しの良い直線道路なので、私単独や車列の先頭で走っている時等は、大体10〜20km位?オーバーして走っている所である。

そこでネズミ捕りをやっていた。

そこの少し前まで私は単独で走っていたのだが、幸運な事にその少し手前で信号待ちしていた車の後ろになった。

その後はその車のスピードに合わせて走っていたのだが、前の車が急にスピードを落としたので私もそれに従った。

そうしたらそこから数十m?走った所でスピード探知をしていた。 大変ラッキーだった♪ 『今回の山行はついてるかも?』 と、私はニッコリ!した。(喜)



機械で計るスピード違反はどの車も平等だと思う。

しかし白バイやパトカー等になると、他県ナンバーを狙い撃ちする可能性が非常に高いと思う。(怒)

私は県外でこれまでに何回も白バイやパトカーに後を付けられた経験がある。

それで私は他県を走行中はバックミラーに良く注意するので、今迄に何回も難を逃れている。

私は 『後を付けられている!』 と気付いた時は、直ぐ道路脇の店に飛び込むようにしている。

そんな風にしてそのお店の駐車場で暫く時間を潰しているのだが、しかし1回はその少し先で待ち伏せされ、再び後を付けられた事があった。(大怒)

                  傾山
                   ↓

 今日はそんな事があったので、途中では道の駅で休憩したりして、ゆっくりと走っていた。

 写真は道の駅 『竹田』 を少し過ぎた所で、右手に傾山の山容が綺麗に見えていたので、車内から写したものである。

 『九折登山口』 の駐車場に着いた時刻は18時を少し過ぎていた?と思う。

 自宅からの走行距離は約150kmで、所要時間は3時間50分だった。

 駐車場には3台の車があり、2台の車の横では皆さんが夕食中だった。(4人と1人)

 1台の車は山小屋泊まりしながら?縦走しているようで、翌日私達が下山した時もその車はまだ駐車していた。




 写真が当夜の宴会料理で、全てオバさんが自宅で用意したものである。

 宴会料理を簡単に説明すると、上が 『茹で卵・竹輪』、その下が 『鳥の唐揚げ・ほうれん草・ハンバーグ・鯖の煮付』

 その横は 『レタス・トマト・ハム・チーズのサラダ』 で、他は 『ソーセージ・柿の種・イカクン・ビーフジャーキー』 である。

 宴会は19時頃から20時半頃まで陽気に続いた。

 寝る前(21時頃)に、トイレに行くため車から出たら、外は凄く明るかった。

 夜空を見上げると、そこには黄金色に輝く大きな満月(スーパームーン)と無数の星が瞬いていて、

 明日の晴天を約束していた。




2009年(平成21年)5月9日   快晴   微風


今朝は4時50分頃に目覚めた。

私は昨夜もグッスリ寝たので、夜中に直ぐ横にも車が来たのも気付かなかったが、オバさんによると昨夜は数台の車がやって来たそうである。

駐車場を見たら、5台ほど車が増えていた。

そして早い人は私達が起きてから直ぐ(まだ薄暗い中=5時前?)、ヘッドランプを点けて出発して行った。

私達が朝食を食べている時や準備をしている時も、数台の車がやって来て、そして次々に何組もの人達が出発して行った。



下のコース概念図は駐車場に備えてある地図を写したものである。

今回、私達は緑色の点線のコースを歩いた。

私は、本当は 『九折越小屋』 や 『祖母山小屋』 等に泊まって赤色の点線を歩きたかったのだが、オバさんが 『今は膝に自信が無い!』 と言うので今回は断念した。

その 『九折登山口〜坊主尾根〜傾山〜笠松山〜本谷山〜古祖母山〜障子岳〜祖母山〜大障子岩〜前障子〜上畑登山口〜九折登山口』 の周回コースは

距離的には35km位で、そこを2泊3日で歩くのが一般的のようである。

しかし去年、私達は 『上畑登山口』 から 『大障子岩』 等を登っている時に、そのコースを1日で歩き(走り?)通す人に会った事があり、ビックリ!した事があった。

(2008年5月4日の 「前障子〜大障子岩」 で紹介済み)

コース概念図(緑の点線が歩いたコースで、黄色の矢印が順路)

上図で、歩いたコースだけの拡大図(緑色の矢印が順路)





 この写真が 『九折登山口』 で、右の建物が休憩所とトイレである。


 私達がここを出発した時刻は5時40分だった。








 上掲写真から5分ほど歩くと、写真のようなコンクリートの急坂が100m位?続き、途中で渓流を跨ぐ鉄橋を渡る。


 この急坂は30度前後?あり、出発前に十分に足の準備運動をしていないと、

 いきなりアキレス腱やふくらはぎを痛める事に成りかねないだろう!


 それから写真に写っているように、この地点の標高は400mなので、傾山(1602m)との標高差は1200mもある。


 尚、ガイド本によると累計標高差は1420mとの事である。







 上掲写真の急坂を登り切って平坦な道を数百m進むと、写真のような分岐標識が現れた。


 この分岐が拡大図での 『九折越分岐』 である。


 登る時は写真の道を真っ直ぐ進むが、下山時はこの分岐地点に右上から下りて来る予定である。












 上掲写真から更に数百m進むと写真のような道標が現れ、道標に従って左折するとそこからは山道になった。













 急坂の山道を10分ほど登ると、写真のような道標が現れた。


 道標では滝つぼに下りる事も出来るようだが、私達は滝つぼには下りずに 『三ッ尾』 方向に進んだ。













 上掲写真から数百m進むと、左手に写真のような 『観音滝』 が見えた。


 この 『観音滝』 は落差が70m有るとの事で、私のデジカメでは落下地点から滝つぼ迄の全容を1枚に収める事は出来なかった。


 尚、この滝の近くには、この滝を写真に写す時に事故が多発しているので、注意する旨の看板が幾つも設置してあった。












 『観音滝』 から10分ほど歩くと、写真のような沢を徒渉した。


 ガイド本によると、増水時はこの沢は大変危険になり徒渉出来ないとある。


 しかし今日は、写真のようにチョロチョロと申し訳無い程度しか流れていなかった







 沢を渡って5分強登ると、写真のような林道に出た。


 この林道が拡大図で 『林道出合=下側』 になる。


 出発してからここまで、私達は45分を要していた。


 この林道では5人の登山者が休憩中だった。


 少し離れた所に登山者が休んでいるが、そこに見える道標からまた山道に入って行く。







 上の林道から再び山道に入り、割と急坂の連続を30分ほど登ると、

 右手の樹間に時々写真のような 『坊主尾根』 を望む事が出来た。














 上掲写真のような所を20分ほど登ると、写真のようなツガ等の大木を多く見掛けるようになった。









その後の登山道には石灰岩?の多い所もあり、そこを過ぎると下の左写真のようなツガの巨木があった。

私達はツガの巨木等を眺めながら、ここで初めて5分ほど休憩した。

その場所からは右写真のように樹間から 『坊主尾根』 がかなり近くに見えていた。

ツガの巨木
樹間から間近に見えた坊主尾根


 ツガの巨木から5分ほど登ると、周りは写真のような自然林ばかりの尾根に出た。


 ツガの巨木付近までは、何時もどこかに植林が見えていた。


 その植林は、『こんな急坂部分に良く植えたなー!』 と思えるような、60度位?の急坂部分にもあった。


 しかし、この尾根に出ると植林は全く見えなくなり、鳥のさえずりも多く聞こえるようになって来た。






 そんな気持ちの良い、なだらかな尾根を5分ほど歩いていると、写真のような分岐標識が現れた。


 この分岐が拡大図で 『三ッ尾分岐』 になる。


 ここまで、出発してから2時間5分が経っていた。


 地図を見ると、ここで 『管行コース』 と合流するようである。










 そんな平坦な尾根歩きを10分ほどしていると、写真ではハッキリ!見えないが

 満開の 『ミツバツツジ』 があった。








そんな気持ちの良い尾根歩きを続けていると、前方の樹間から下の左写真のような 『傾山』 らしき山容と、右手の樹間からは右写真のような 『祖母山』 が見える時があった。

前方の樹間に見えた傾山?
右手の樹間に見えた祖母山

 上掲写真のような気持ちの良い尾根歩きを更に10分程していると、写真のような分岐標識が現れた。

 この分岐が、拡大図で 『水場・坊主尾根分岐=下側』 になる。

 以前は水場コースも通れたようだが、近年に土石流等で登山道がズタズタに崩壊され、倒木も大変多いので

 通らない方が良い!との注意書きが駐車場にもあった。

 このように水場コースを通れない為に 『九折登山口』 から登る場合は、水を補給する所が無くなったようである。

 また水場コースは危険な岩尾根を巻く道で、この分岐から1時間40分で傾山山頂に行けたようであるが、

 坊主尾根コースを登る場合は、その倍近い3時間が必要と拡大図の所要時間にも書いてあった。



 上の分岐標識から10分ほど進むと、写真のような 『アケボノツツジ』 が現れた。

 『水場・坊主尾根分岐=下側』 から少し登った所なので標高は1350m前後だと思う。

 私達は今年のアケボノツツジの開花は早いと聞いていたので、もう終わったものと思っていた。

 それが思いがけずに見頃のアケボノツツジを見る事が出来たので、私はその後もアケボノツツジが現れる度に

 喜んで写真に収めていた。

 しかしそれは最初の方だけで、進むに連れて満開のアケボノツツジが次々に現れるようになると、

 見飽きた私は途中でもう何の感激も湧かなくなってしまった。



そんなアケボノツツジ達を見ながら少し進むと、いよいよ坊主尾根の急峻な岩場に差し掛かって来た。

下・左写真は、最初の岩場を登り切った所で後方のピークを写したものである。

そのピークを越えた所に見晴らしの良い所があり、そこで単独の男性が食事休憩をしていた。

彼と少し話すと、傾山には良く登るそうで、前方の景色は臼杵市や津久見市方面になり、空気が澄んでいる時は四国の石鎚山も見えるとの事だった。

写真にはハッキリ写っていないが、肉眼では豊後水道の向こうに佐田岬を薄く見る事が出来た。

最初のピークを越えた所
北東方向の景色で、四国の佐田岬も見えた

           祖母山  大障子岩
            ↓      ↓




 それ以降はアップダウンの激しい急峻な岩場が多くなったが、ロープ等が無くて少し怖い所もあった。


 その付近では右手の方に、写真のような祖母山や大障子岩等が見えていた。











 上掲写真のような所を30分ほど進んでいると、ガイド本に 『特に危険な岩場』 と紹介されている

 写真のようなロープ場が現れた。


 写真は逆光の為に見辛いが、傾斜が70度位の細長い岩場で、右側は切り落ちた深い谷である。







 障子岳 祖母山   大障子岩  前障子
  ↓     ↓      ↓      ↓



 上のロープ場を登って少し進んだ所に、見晴らしの良い所があったので休憩する事にした。


 写真のような景色を眺めながら、テルモスに入れて来たコーヒーを飲み行動食を食べた。


 私達はこの場所でゆっくりと15分ほど休憩した。






その後も下写真のようなアップダウンのある岩場は続き、眼下には右写真のような深い谷が見えていたので、高所恐怖症ぎみの私はなるべく下は見ないようにしていた。(笑)

岩壁の間から見えた祖母山
眼下に見える深い谷底







 写真はある岩場から梯子を下りて来るオバさんである。









ガイド本には2ヶ所の岩場が特に危険と紹介してあったが、下写真がその2つ目の危険な岩場である。

ここも70度以上?の角度と写真のような高さが有り、ロープがぶら下がっていた。

下・右写真はその岩壁を登って来る、オバさんである。

高さがあった危険な岩壁
左の岩壁を登って来るオバさん





 上の岩場を登り切ると前方にはまた次のピークが見えて来たが、その山腹には写真のような満開のアケボノツツジが見えていた。


 逆光で見辛いが、ピンク色の樹は皆アケボノツツジである。


 これまでに掲載した写真にもアケボノツツジが写っているものが多いが、ここから先は特に多く、

 そこではどの方向の風景を撮っても、その写真の何処かにアケボノツツジが写っている程だった。








そんな中で、下写真は特に満開の花を多く付けていたので写真に撮ったものである。

満開のアケボノツツジの大木
色が鮮やかだった、満開のアケボノツツジ
 満開のアケボノツツジの大木




 ここまで紹介したように、満開のアケボノツツジを見ながら急峻な岩場のアップダウンを1時間45分ほど進むと、

 写真のような分岐標識が現れた。


 この分岐が、拡大図で 『水場・坊主尾根分岐=上側』 になる。













 上の分岐標識以降はそれまでのような急峻な岩場は無かったが、相変わらずアケボノツツジは多かった。










 そんな登山道の下には写真のような 『コミヤマカタバミ』 の花を2輪だけ見掛けた。


 今までピンク色のアケボノツツジをゲップ!が出るほど見ていた私は、この小さな白い花がとても清楚に見えた。


 このような花を写している時はそれに気を取られて、疲れ等は忘れてしまいますので良いですね〜!


 それに花を撮影していると、ちょっとした休憩にもなりますので、私は花の多い山道は大好きです。





『水場・坊主尾根分岐=上側』 から15分ほど進んだ所に 『五葉塚』 と呼ばれている、見晴らしの良い断崖絶壁の展望所があった。

岩場の直ぐ下は深い谷である。

高所恐怖症ぎみの私は、これ以上
身を乗り出して谷底は写せなかった
   古祖母山 障子岳 祖母山
      ↓   ↓    ↓




 『五葉塚』 の少し先で、ある岩場を下りた日当たりの良い所には、写真のようなタラの芽があった。


 ちょうど食べ頃だったが、今は山旅中だし、テンプラ油は持って来てないので採っても仕様が無いと思い、

 私はそのままにして於いた。 欲しい方お急ぎ下さい。(笑)











 タラの芽から3分ほど歩いた所には、写真のような梯子があったが、この部分は別に急坂でも危険でも無かった。


 これ以上に危険な場所で梯子やロープの無い所が他にあったので、『そちらに回して欲しい!』 と私は思った。








 上の梯子から5分ほど歩いた所が、写真の 『傾山山頂=1605m』 だった。

 時刻は10時半ちょうどで、出発してから4時間50分が経っていた。

 九折登山口にあるコース案内図によると、坊主尾根経由の場合の標準所要時間は4時間50分になっていた。

 それで私達の場合は休憩時間を入れたら5時間30分ぐらい掛かるものと思っていたので、いささか呆気なかった。

 しかし標準所要時間通りで登って来たので、少し嬉しく思うところもあった。

 山頂には既に3人の単独男性が居たが、早朝に 『九折登山口』 を出発した5〜6人のグループや

 その他のグループの人達も見えないので、やはりその人達は祖母山方面へ縦走しているのだろう?と思った。



尚、この山頂部でも大きな岩の上に登って、景色を眺めている若い男性がいた。(笑)

私達は山頂部で見晴らしの良い先端部の岩に行き、下のような風景写真を撮った。

この険しい岩尾根を登って来た

障子岳 祖母山   大障子岩  前障子  .
↓    ↓      ↓      ↓  .
登って来た、坊主尾根方面


下・左写真はその先端部から指呼の距離にある 『後傾=うしろかたむき』 を写したもので、右写真も同じく先端部から山頂標識のある方面を写したものである。

指呼の距離にある後傾
先端部から山頂標識方面を写す

今日は写真のような快晴で、昨日の天気予報によると今日は夏日になると言っていた。

その上に今日は風が殆んど無いので蒸し暑く、私達は山頂部の木陰に入り、コーヒーで行動食を食べながら休憩する事にした。

私達がそのようにして休憩していると、後傾方面から単独行の人や5〜6人のグループが数組、次々と登って来た。

そして記念撮影後は私達と同様に木陰に入って食事休憩をしていた。

4月27日には、ここから僅か50km位しか離れていない国見山(熊本/宮崎県=1739m)の山頂で、吹雪に見舞われエビのシッポもあった。(既報

それから2週間も経たないと云うのに、今日は汗が滴り落ちるような夏日である。

それに私達は11年前に子供と一緒にこの傾山に 『黒仁田登山口』 から登った時、この山頂で本当に滝のような雨に遭った事があった。

その時は、皆でビニールの敷物を被って木陰に避難した。

その時に、下山してから登山口の近くに住む人に聞くと、麓では雨は全く降らなかった!との言葉に改めて驚いた事があった。

高い場所では本当に天候の変動が大きいと思う。




 山頂で35分ほど休憩したので下山する事にした。


 下山は 『九折越小屋』 経由で下りる予定にしていた。


 『九折越小屋』 方面への下り口は、山頂標識から10mほど下った所にある、写真の標識からである。










 上の標識から5分ほど下りると、写真のような分岐標識があった。


 左折する方向の標識には 『大白谷(冷水コース)』 とあったが、私達はまだそのコースを歩いた事は無い。











 上の標識から更に5分ほど進むと、後傾の山頂部に着いた。


 写真は後傾の山頂部から、傾山の山頂部(本領)を写したものである。


 写真では小さくて見えないが、傾山の山頂部(本領)には多くの人達が見えていた。










 後傾の山頂部から5分ほど下りると、また写真のような分岐標識が現れた。


 分岐標識にはここで左折する道を下ると 『杉ケ越』 とあったが、私達はこのコースも歩いた事は無い。(涙)










 写真は上の標識から更に5分強下りた所にあった、1500mの標高標識である。


 ここまでの下山路には、登って来た時のような急峻な岩場は無く、登山道には写真のように石を入れてあった。


 尚、登って来た坊主尾根の1500m付近には沢山のアケボノツツジが咲いていたが、

 下山路では殆んどアケボノツツジは見掛けず、また時々見掛けても坊主尾根ほどの花付きでは無かった。







 私はこの付近では、傾山と後傾を写そうと、時々後ろを振り返っていた。


 写真は樹間にその両山が割と綺麗に見えていたので写したものである。


 尚、この写真の左下に偶然にアケボノツツジが写っているが、

 坊主尾根のものと比べると、明らかに花付きが悪い事が分かると思う。







 この写真は1500mの標高標識から10分ほど下りた所に咲いていた、『ミツバツツジ』 である。


 これより下ではもうアケボノツツジは見掛ける事は無く、時々ミツバツツジを見掛ける程度だった。


 坊主尾根を登って来る時も同様だったので、どうやら標高1350〜1400m付近を境に、

 ミツバツツジとアケボノツツジは住み分けしているような気がする?





   傾山(本領)  後傾
      ↓      ↓





 上の写真から数分進むと、登山道の脇で大きな三脚と大きなカメラを構え、

 頭から黒い風呂敷のような物を被り、上半身とカメラを覆って撮影している人がいた。


 その場所からは写真のように、傾山と後傾が綺麗に見えていた。










その人と話してみると割と若い(40歳前後?)男性で、アマチュアとの事だった。

カメラが古い蛇腹式なので聞いてみると、カメラは40年前の物で、レンズは80年前の物との事に驚いた。

『友達のお父さんから譲って貰った!』 と言っていた。

蛇腹式のクラシックカメラ
素敵なカメラだなー!と思った

その後は下・左写真や中写真のような、平坦で腐葉土の柔らかい、そして新緑が気持ちの良い木漏れ日の中の小径歩きが20分近く続いた。

そんな小径から横に入るハッキリした踏み跡があったので、私はその脇道に入ってみた。

そうすると、そこからは下・右写真のように傾山と後傾が綺麗に見えていた。 どうやらここは皆さんの撮影ポイントのようであった。

気持ちの良かった小径歩き

新緑の木漏れ日の小径
小径横の撮影ポイントから写した、傾山と後傾


上掲写真のような気持ちの良い小径を20分ほど歩いたら、下・左写真のような明るい広場に出た。

この時の時刻が12時10分で、そこでは10人近くの登山者が木陰で昼食を食べていた。

尚、右写真はその広場の端の方から、傾山と後傾が綺麗に見えていたのを写したものである。

明るい広場
広場の端より、傾山と後傾を写す

この広場の50m位上に 『九折越小屋』 があるので、私達はそこにちょっと覘いて来る事にした。

小屋のドアを開けて中を覘いたが、室内には誰もおらず、入り口にペットボトルに入れた水が4本置いてあっただけだった。

室内の広さは50u近くありそうな?板張りだったので、詰めれば25人位の人が泊まれるのでは?と思った。

尚、この九折越小屋が建つ地の標高は1290mとの事である。

それから以前、子供と一緒にこの九折越小屋に立ち寄った時に皆で大笑いした出来事があり、今日もそれを思い出してオバさんと二人で笑ったが、

それは恥ずかしいので公開出来ない。(笑)

九折越小屋の全景
九折越小屋の室内

 小屋を一周してから広場に戻り、そこで昼食休憩をする事にした。 写真は2つ前の広場写真の両サイドに写っている、

 白い花の木のUPである。 花は真っ白で桜の花に似ていた。 私達はその木陰に腰掛けて昼食を食べる事にした。

 近くで同年代の男性一人が食事中だったので少し会話してみると、その方は近くにお住まいで、傾山には良く登るとの事だった。

 そしてその方は渓流沿いに畑を持って有り、その畑でワサビ・ウド・タラの芽・フキ・猿梨・山ぶどう・グミ・アケビ・マタタビ・クコ等、

 数十種類の野生品種の果物や山菜等を育てるのを趣味にされているとの事だった。

 写真の樹の名前を聞くと、山梨(通称、小梨または岩梨)で、『秋には梨の実が沢山生りますよ!』 との事だった。

 その山梨なら、私の近くの山中に鈴生りに生る樹があるのを知っていて、私はその山梨で果実酒も作っている。

 しかし花を見たのは初めてだった。

 広場の周りには数本の山梨の木がありましたので、10月下旬頃に行かれると、実を食べる事が出来ると思います。








 山梨の木陰で30分ほど昼食休憩したので、下山する事にした。


 広場の中にある、写真のような分岐標識を後にしたのは12時50分だった。











 下り始めて5分位した所には、写真のような倒木があった。


 上を越えるには高過ぎるし、下をくぐるのは無理なので、結局はオバさんのように窮屈な格好をして通る事になったが

 この倒木は早く切って欲しいと思った。













 上の倒木から10分弱下りると、少し崩壊した所もあった。










 上の崩壊地点を少し過ぎた所でふと右手を見ると、樹間から写真のように傾山が遠くに見えていた。

 私はこの遠くに見えた傾山を見て、突然ある童謡を思い出し、その童謡を口ずさみ始めた。

 その童謡は、『♪ お家がだんだん遠くなる〜遠くなる〜今来たこの道帰りゃんせ〜帰りゃんせ〜 ♪』 だった。

 歌詞はその部分しか思い出せず、私はその部分だけを繰り返して口ずさんでいた。

 そして口ずさみながらこの童謡の曲名を考えたが、思い出せないのでオバさんに尋ねてみた。

 オバさんも歌いながら考えていたが、『曲名は思い出せない!』 と言って笑っていた。




この時点でこの曲名が分かった読者の方は 『ごましお山荘』 にご一報下さい。

もし正解者多数の場合は、いい加減な抽選の上、賞品をお送りします。(笑)

尚、正解は最後の方にあります。



下・左写真は標高1100mの標識である。 私はこの標高標識を見て、これからこの標識が現れたら写真に撮っていこうと思った。

尚、右写真はこの付近で樹間に見えた傾山である。 この場所を最後にあとは傾山の山容を見る事は出来なかった。

1100m標識
下山中、最後に見えた傾山

下写真は標高1000m付近の風景だが、この付近には大きな樹が多く、また歩きやすい道が続いていた?ように思う。

標高1000m付近の風景
1000m標識

1000m標識から900m標識の間には、下写真のように私の体形とは反対の 『短足・ずん胴』 の樹があった。(笑)

貴方の体形に良く似た樹(笑) 
900m標識




 900m標識から5分弱下りると、写真のような林道に出た。


 この林道が拡大図で 『林道出合=上側』 になる。


 尚、林道を少し登った所にオバさんが立っているが、そこに道標がある。






その後800m標識までには、下写真のように大きなサルノコシカケやキノコがあった。

そしてこの区間では、頭より高い大きなザックを背負って登って来る中年男性とすれ違った。

挨拶しながら尋ねると、今晩は九折越小屋泊まりとの事だった。

倒木にあった、大きなサルノコシカケ
立ち枯れ木にあった、大きなキノコ
800m標識

その後700m標識までには、左写真のようなロープが設置されている岩場等もあった。

私達は700m標識の直ぐ下にある沢で、顔を洗って身体の汗を拭き、コーヒーで行動食を食べながら15分ほど休憩した。

沢水も沢風も冷たくて、とても気持ちが良かった。

岩場を下りて来るオバさん
暫く休憩した、700m標識下の沢
左写真の直ぐ上にある、700m標識

その後600m標識までには沢を2回ほど渡ったが、この付近を歩いている時は沢風が吹き抜けて爽やかだった。

夏には 『滝すべり』 が楽しめそうな、岩肌が滑らかな所もあった。(左写真)

またカンカケ谷では、登山道から 『芥神ノ滝=あくたがみのたき』 を見る事が出来た。(中写真)

滝すべりが楽しめそうなツルツルした岩
芥神ノ滝
600m標識

その後500m標識までにも沢を渡ったが、その区間には下写真のような洞穴が多かった。 もしかしたら昔はこれらの洞穴で熊が冬眠していたかも?と思った。

洞穴1
洞穴2
洞穴3







 上の500m標識から10分程下りると、右手の樹に写真のような 『クマに注意!』 の看板があった。













 上のクマ看板から100m位?下りると、写真のような場所に出た。


 この分岐標識は登る時にも通ったが、拡大図の 『九折越分岐』 である。








上の分岐標識から10分ほどで駐車場に着いた。

朝、出発する時は10台位だった駐車場は、その後満車になったようで、道路脇にも数台が駐車していた。

しかし、私達よりも早く下山した人達が何組かいたようで、駐車場の所々に空きスペースがあった。

尚、今日の山歩きでは私が2リットルのスポーツ飲料を持ち、それを下山までに全部を飲み切ったが、オバさんは1.5リットルを持ち1リットルを飲んでいた。

それ以外にも予備として、水を1リットルずつ持っていた。

それから携帯電話(au)は、全行程の半分位の場所は通じないとオバさんが言っていた。



今日の山歩きをまとめると、

    駐車場(5:40)〜45分〜林道出合(6:25)〜1時間20分〜三ッ尾分岐(7:45)〜1時間25分〜水場・坊主尾根分岐=下側(8:10)〜

           1時間45分〜水場・坊主尾根分岐=上側(9:55)〜35分〜傾山山頂(10:30/11:05)〜1時間5分〜九折越(12:10/12:50)〜

               40分〜林道出合(13:30)〜1時間45分〜駐車場(15:15)、総所要時間は9時間35分で、万歩計は31035だった。








 今日の山歩き中に私達が見掛けた花はとても少なく、これ迄に掲載した花以外では

 薄紫色した写真のスミレと、色違い(白色)のスミレ位だった。








                  傾山
                   ↓


 写真は下山後、明日登る予定の山に向かう途中で、左手に傾山が遠くに小さく見えていたのを写したものである。


 私はだんだん遠くなる傾山を見て、また急に 『♪ お家がだんだん遠くなる〜遠くなる〜 ・ ・ ・ ・ ・ ♪』 の

 童謡を思い出して口ずさんでいた。


 尚、この童謡の曲名は、『あの町この町』 でした〜。(笑)








 私は最近くじゅう山に登っていたので、明日は最近ご無沙汰している阿蘇山に登る予定にしていた。

 今晩泊まる予定地は登山口では無く、道の駅 『阿蘇』 である。

 この道の駅 『阿蘇』 は去年出来たばかりで、写真のように施設はとても新しかった。

 私達が着いた時は、今晩この道の駅に泊まりそうな車?が、他に20台位あった。









 この道の駅の直ぐ近くには写真のような、阿蘇坊中温泉 『夢の湯』 がある。


 私達はこの温泉には何回か入った事があるが、広くて綺麗でとても気持ちが良い。(入浴料=400円)


 私はここの露店風呂にある 『うたせ湯』 等で、ゆっくりと疲れを取った。







 これが当夜の宴会料理である。

 『にぎり寿司』 と 『チーズ蒲鉾』 は道の駅に来る途中のスーパーで、『ビール』 は温泉の帰りにローソンで買い、

  『焼酎』 は家から持って来た物で、『ソーセージ』 と 『いかくん』 は昨夜食べ切れなかった物である。(笑)

 宴会は19時半頃から始まり21時近くまで賑やかに続いた。

 そして今夜も二人はかなり上機嫌で寝袋に入ったのだった。

 このようにして、今回の山旅2日目は過ぎて行った。




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